離れて暮らす認知症の親の服薬管理はどうすべき?

公開日: 更新日:

 高齢になるにつれ、処方される薬の種類が増えていきます。実際、厚労省によると、75歳以上の患者さんの4割は、5種類以上の薬を処方されているといわれており、薬の飲む種類、量や回数が多いほど間違いが起こりやすくなります。特に認知症の患者さんでは記憶力の低下から薬を飲み忘れたり、反対に服薬したことを忘れて重複して飲むなどの飲み間違いが生じやすくなり、それを防ぐための「服薬管理」が大切となってきます。

 例えば、アルツハイマー型認知症があり睡眠薬を服用中の80代の患者さんは、布団に入ってもなかなか寝付けないのは睡眠薬を飲んでいないからだと思い込んで、何度も飲んでしまったのです。睡眠薬には筋弛緩作用もあるので、用量を守らないと次の日にも眠気やふらつきなどが続いて転倒するリスクが高くなります。

 ほかにも、認知症で脳梗塞の既往歴がある方が血液をサラサラにする抗凝固薬を飲み忘れると、脳梗塞の再発率が高くなったり、糖尿病の患者さんが経口血糖降下薬を誤って重複して飲んでしまうと、薬が効きすぎて低血糖になり意識障害を起こしやすくなる危険があります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち