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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

認知症と妄想が加速…薬を飲まずに枕の下に隠してしまう

公開日: 更新日:

 患者さんが薬を飲んでくれない──。そういったケースは少なくありません。

 認知症の患者さんでは、判断機能低下や、病気のことを受け入れられないために服薬を拒否することもしばしば。内服カレンダーを無視、飲んだ薬を意図的に吐き出す、一包化した薬をバラして選り好みして飲むなど、ご家族や医療スタッフにとって理解不能な行動をとる患者さんも、多数いらっしゃいます。

「認知症と妄想が加速し、薬を飲まないで枕の下に隠してしまうんです」

 そんな相談がヘルパーさんからあったのは、数カ月前のこと。

「本人の認知度が怪しく、ヘルパーに対してのセクハラ行為も増えているんです。しかし、ただ事実をそのまま介護する娘さんに伝えてしまうと、娘さんがご本人に叱ってそれで終わってしまうと思います。先生同席のもと、認知症によってセクハラ行動を起こすことがあること、そのためにも薬の服用を適切に行わなければならないということを娘さんにうまく伝えたい。ご協力いただけないでしょうか」


 私は往診日、娘さんにまずこのように言いました。

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