認知症の周辺症状を軽減させる「音楽療法」とは何か?

公開日: 更新日:

 認知症を発症すると、物忘れのほかに不安や抑うつ、徘徊、暴力行為、不眠、幻覚や妄想といった周辺症状(BPSD)が現れます。向精神薬を用いた薬物療法が効果的とされる一方で、歩行障害や誤嚥といった副作用のリスクが問題視されてきました。そこで近年、注目されているのが「音楽療法」です。

 非薬物療法の一つで、音楽を聴く「受動的音楽療法」と、実際に歌を歌ったり楽器を演奏する「能動的音楽療法」があります。国内外の治療研究ではBPSDの軽減をはじめ、認知症によって失われた自発性や活動性の促進や表情の改善、残存している体の機能の維持につながると明らかにされました。

 音楽療法は日本音楽療法学会によって認定された音楽療法士によって行われ、ドイツではすでに国家資格として認められています。当院が運営している「認知症カフェ」でも2017年から音楽療法を取り入れ、現在は週1回のペースで実施しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」