白髪を科学する(3)抗白髪製品…カラートリートメントとの違いは?

公開日: 更新日:

「投薬や治療の副次的な作用で偶発的に白髪が元の色に戻ったという事例は、医師らの症例報告だけで30件以上あります。白髪の改善は理論上不可能ではありません」

 こう言うのは資生堂リサーチセンター(研究所)で主に薄毛、白髪の研究に携わってきた日本毛髪科学協会役員の出田立郎氏だ。

 そもそも髪の毛の色の本体はメラニン色素で、アミノ酸の一種であるチロシンを原料にして色素細胞(メラノサイト)内で合成されメラニン顆粒となり、それが髪の毛の中に供給されている。

 ただし、ヒトの毛髪は「成長期」「退行期」「休止期」のヘアサイクルがあり、抜け替わる。色素細胞もそれに同調し、退行期にはメラニン合成はストップし、メラノサイトの数は激減。次の成長期に入ると、毛包の近くのバルジと呼ばれる場所に分布している色素幹細胞からメラノサイトの前駆細胞であるTA(Transient Amplifying)細胞が産出され、それが新たに毛根の先の毛乳頭周辺に遊走、定着してメラノサイトとなり、髪の毛にメラニン顆粒を供給する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出