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荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

レーシック手術を受けた翌日の感動は26年経った今でも忘れられない

公開日: 更新日:

 これは私が自分の専門として視力矯正手術を選んだ原体験です。

 レーシックは決して危険な治療ではありません。にもかかわらず、なぜレーシック=危険な治療というウワサが出るようになってしまったのか。もっとも大きな原因は、おそらく2008年に都内の眼科で起きた集団感染ではないかと考えます。

 このクリニックでレーシック手術を受けた患者さんのうち、60人以上の人が感染性角膜炎などを発症。後に被害者らによって集団訴訟が起こされ、元院長は逮捕されています。

 この事件を知ったときは、同じ医師として憤りを感じました。手術の基本中の基本である使用器具の消毒がなされていなかった。また、手術をする医師が手袋をしていなかった。さらに本当にあり得ないことですが、同じメスを使って何人もの患者さんの手術を行っていたというのです。利益のために医療の本質を汚したのです。呆れるしかありませんし、同じ医師として恥ずかしさも覚えます。

 この事件は当時大きく報道されました。それもあって「レーシック=危険」という誤った認識が世間に生まれてしまったのではないでしょうか。けれども、先述したような、ずさんな手術をする病院は他にはないといっていい。

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