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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

これまでの人生を振り返る…思い出の「棚おろし」のお手伝い

公開日: 更新日:

 慢性の場合、急激に状態を悪化させないための薬(利尿薬・血管拡張薬など)を中心とした保存的治療が主になります。主な症状は労作時の息切れ・体重増加・尿量低下・むくみなどがあり、病状が進行すると、安静にしていても息が切れるようになります。ですがこの方の場合は、よく息子夫婦と百貨店などへお出かけするなど、健脚で意思疎通もはっきりされておられます。

 ある日、こんなお話をしてくださいました。

  ◇  ◇  ◇

 私らが女学校に入った頃、東京にも空襲がくるようになって神田とかは焼け野原だったの。そして私たちはきょうだいで疎開した。山梨の〇〇ってご存じ? そこにも親戚が広い土地を持っていて、幸いなことにおいしいものがたくさんできたのね。そこにしばらくいて東京に戻ってきたのは終戦してから。東京に戻ってきてからびっくりしたわ。配給制じゃない! 食料が全然ないのよ。

 そのあと父が残してくれた東京の土地に建物建ててね、当時は日照権の問題とかあってあまり高い建物を建てられなかったけど、貸し出したらまあまあ食うには困らなかったわ。そのうちのひとつを材木屋さんに貸してたの。戦後建物が壊れているから木材の需要がすごいじゃないの! そこがずいぶん忙しそうだったのを覚えているわ。

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