篠山紀信さんも坂田利夫さんに続き…27年間で8.3倍増の「老衰」とは穏やかな最期なのか?

公開日: 更新日:

 写真家の篠山紀信さんが今月4日に亡くなった。83歳だった。死因は「老衰」だという。昨年の12月29日に82歳で亡くなったコメディアンの坂田利夫さんの死因も老衰だった。老衰というと、これといった病気もなく、苦しまずに天寿を全うしたイメージがある。実際はどうなのか?

 ◇  ◇  ◇

 厚労省発行の「死亡診断書記載マニュアル」によると、老衰とは「高齢者で他に記載すべき死亡の原因のない、いわゆる自然死の場合のみ用います」とある。これだけみると、穏やかな、ぴんぴんコロリを想像する人も多いだろう。

 たとえば、それまで話をしていた人が、急に黙り込み、眠っていると思っていたらこと切れていた、という具合だ。2007年に87歳で亡くなった宮沢喜一元首相はまさにこのタイプの老衰だといわれ、直前まで新聞を読む気力があったという。

 しかし、世間のイメージ通りの“眠るような死”が、必ずしも医学における老衰というわけではない。老衰には、その前の段階として衰弱によって介護が必要になる場合もある。また、死因には「直接死因」と「原死因」があり、死亡統計には原死因が採用されるため、原死因が老衰でも直接死因は誤嚥肺炎というケースもある。つまり、ひと口に老衰といってもさまざまなタイプがあるということだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇