妻が怖い。このまま死んでいくのはむなしい…80代男性患者が涙ながらに訴えた
在宅医療を始められる方の事情はさまざまです。家族に見守られながら過ごす方から1人暮らしの方。またその家の経済的な事情、ご家族と患者さんとの家庭内における関係性の違いによっても、その療養環境は微妙に変わってきます。
その患者さんは生活保護を受けられている、奥さんと2人暮らしの80代男性。前立腺がんの末期で、この患者さんを紹介してくれたケアマネジャーさんによると、初めてご自宅に訪問した時は、ベッドから起き上がることもできず、糞尿も垂れ流している状況だったといいます。
そして、紹介いただいた病院からの報告によれば、旦那さんの言動が強く、いつも奥さまと言い争っているような雰囲気だということでした。しかし実際に我々が伺うと、どうやら旦那さんは東北生まれの方で、その地方の方言のイントネーションにより、強く乱暴な語調に聞こえるだけだということが分かりました。
そして今回在宅医療を決めた理由も、キーパーソンである奥さまが、ご老体で力も弱く、弱っていくご主人の姿を見ながら、病院ではおそらくしっかりとご主人の世話はできないだろうと判断されたからだろうと考えていたのですが、実際は全く違うものでした。