指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める
へバーデン結節を発症する主な原因は、加齢と指の酷使だという。とりわけ女性の場合、更年期の時期になると女性ホルモンであるエストロゲンが減少するが、このエストロゲンには抗炎症作用や血管を正常に保つ働きがある。エストロゲンの減少により関節に炎症が起こると、炎症や腫れが長引き、慢性化しやすいという。実際、へバーデン結節と診断されるのは40代以降の女性に多く、男性の6倍発症しやすいという。
ただし、根本的な原因は異常な血管である「モヤモヤ血管」の増殖だという。
「人間の体は本来、異常な血管をつくらないように保たれていますが、同じ部位に繰り返し負担がかかるとその部位の組織は傷つき、修復させようと新たに毛細血管がつくられます。これが『モヤモヤ血管』で、一時的につくられた血管なため非常にもろく、水や線維が漏れ出して赤みや腫れを引き起こします。また血管が増えると必然的に神経も増えるので、過敏になった神経により痛みが生じます。モヤモヤ血管は40歳を過ぎた頃からできやすく、近年はスマホの使いすぎによる指の酷使も関係しているといわれています」