指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

公開日: 更新日:

 診断は、視診で赤みや腫れ、変形を確認するほか、手指の変形を起こす関節リウマチと鑑別するため血液検査が行われる。確定診断にはレントゲンが用いられる。

■7割は3年後も症状改善が継続

 これまでへバーデン結節に対する治療は、湿布薬や痛み止めの処方といった対症療法が基本で、進行を食い止める方法はないとされていた。それが近年、有効な治療法として注目されているのが「動注治療」だ。奥野氏が2014年に開発した方法で、モヤモヤ血管に直接薬剤を注入して痛みを緩和させるという。

「動注治療は、手首の橈骨動脈、または肘の上腕動脈の位置を超音波で確認した後、抗生物質からできた薬剤を注入し、モヤモヤ血管を詰まらせることで痛みや炎症を抑える方法です。所要時間は1~2分と短く、注射針も採血で使うものよりも非常に細いので、痛みはほとんどありません。さらに、当院で動注治療を受けた100人にアンケート調査を行ったところ、9割は症状の改善が見られ、7割は3年後も症状の改善が続いていたと回答されています。完治まではいかなくても、進行を遅らせて指の変形を予防できる画期的な治療法といえます」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    スタンフォード大・麟太郎のメジャースカウト評価は課題山積…ド軍指揮官からも耳の痛いアドバイス

  2. 2

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  3. 3

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  4. 4

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  5. 5

    悠仁さまは学習院ではなぜダメだった?大学進学で疲弊する宮内庁職員「もうやめたい」と悲鳴

  1. 6

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  2. 7

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  3. 8

    大阪府の8割の小売店でコメ品切れ発生だが…吉村知事「備蓄米放出しろ」が腑に落ちないワケ

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    巨人・坂本勇人は《潔くユニホーム脱ぐべき》低迷でも“1年延命”で現役続行か