指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める
指の関節が痛くなったり、赤く腫れると真っ先に関節リウマチを疑う人は少なくない。しかし、梅雨の時季に痛みが悪化するなら「へバーデン結節」の可能性が高いという。国内の患者数は推定300万人とされ、40代以降の女性に見られやすいのが特徴だ。有効な治療法はあるのか? 「オクノクリニック」総院長の奥野祐次氏に聞いた。
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へバーデン結節は、指の爪の真下にある第1関節(DIP関節)に、痛みや腫れといった症状が現れる指の変形性関節症だ。ほかにも手指のこわばりや、人によっては第1関節付近に水ぶくれのような粘液嚢腫(ミューカスシスト)が生じるケースも見られる。炎症が長期間続くと、指が横方向へ変形したり屈曲して、外見的な悩みを抱える人も少なくない。
「気圧が低い梅雨の時季は、体の外側からかかる空気の圧力が低下しやすく、関節内の圧が高まり痛みが強まります。ストッキングをまくり上げたり、パソコンのキーボードを打つ、ペットボトルの蓋を開けるなど、第1関節に負担がかかる動作で痛みが増し、日常生活に支障を来しやすい」