高齢者の虫歯予防には「フッ素ケア」が効果あり…海外では70%以上激減したとの報告も

公開日: 更新日:

 近年、口腔ケアの重要性がクローズアップされる中、虫歯の予防法として「フッ素(フッ化物)」があらためて注目されている。子供が行うケアというイメージがあるが、じつは大人、とりわけ高齢者に有効だという。小林歯科医院の小林友貴院長に詳しく聞いた。

 フッ素は天然に存在する元素のひとつで、土や水など自然界のあらゆるところだけでなく、食べ物や飲み物にも含まれている。すべての動物や植物の体内にも含まれ、成人では2.6グラム程度のフッ素が存在している。

■虫歯の予防や進行を防ぐ働きは主に3つ

 そのフッ素には虫歯を予防する効果があり、世界的にも広く認められている。

「フッ素に認められている虫歯の予防や進行を防ぐ働きは、主に3つあります。まずは①エナメル質の修復を促進する働きで、歯の表面を覆っているエナメル質が溶けてなくなってしまった箇所を修復します。唾液に含まれるカルシウムやリン酸を歯に取り入れて再石灰化するため、初期虫歯なら治癒も可能です。次は②歯質を強化する働きで、歯に塗布するとフルオロアパタイトと呼ばれる結晶構造を作り、表面のエナメル質を酸に溶けにくい性質に変えて虫歯になりにくくします。さらに③細菌の動きを弱める働きで、虫歯菌の活動を抑えます」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇