子どものアトピー性皮膚炎を悪化させない、しっかり治す…「見た目が良くなった=完治」ではない
皮膚が乾燥する冬に悪化しやすいアトピー性皮膚炎。アトピー性皮膚炎は2018年に分子標的薬の新薬が登場して以降、効果の高い薬が次々に登場している。一方、小児に使える薬は限られていたが、昨年9月には、分子標的薬のひとつ、「デュピルマブ」が生後6カ月から使えるようになった。
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アトピー性皮膚炎の分子標的薬とは、炎症の原因物質に働きかけ、皮疹やかゆみを抑える薬だ。従来薬では改善が見られなかったが、分子標的薬によってコントロールできるようになった患者は珍しくない。現在、小児に使える分子標的薬は〈囲み〉の通りで、今後も増える可能性がある。
ただ、そういった薬の存在を知っている人は多くないとも考えられる。製薬会社「サノフィ」が行った調査では、中等症以上のアトピー性皮膚炎小児患者の保護者の約9割が、小児でも使える分子標的薬があることを知らないとの結果だった。
「アトピー性皮膚炎の治療について、正しく認識されていないことがまだまだ多い」