子供のアトピー性皮膚炎(下)生後すぐからの治療でアレルギーの「連鎖」を食い止める

公開日: 更新日:

 赤ちゃんや子どもの時からアトピー性皮膚炎の治療に積極的に取り組むことの重要性が、専門医を中心に近年、積極的に発信されている。その理由をきいた。

 アトピー性皮膚炎の診断基準は3つ。近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授の大塚篤司医師によれば、「かゆみ」「左右対称の湿疹(肘の内側の湿疹が両腕ともに見られるなど)」「繰り返し症状がある(乳児では2カ月以上)」。

 このアトピー性皮膚炎のきっかけになるのが、乾燥肌だ。

「皮膚の最も外側にある角質の細胞を構成する主要なタンパク質、フィラグリンは、分解して天然の保湿因子になります。しかしこのフィラグリンが遺伝子異常などで少ないと乾燥肌になり、皮膚のバリアー機能が損なわれ、異物が入りやすくなる。するとそれを攻撃する免疫応答が過剰になり、アトピー性皮膚炎の発症につながります」(大塚医師)

 アトピー性皮膚炎の症状自体がつらいのに加え、厄介なのは、一連のアレルギー疾患発症の「入り口」になることだ。アレルギー疾患から食物アレルギー、喘息、鼻炎へと連鎖していく可能性が高い。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰

  2. 2

    フジテレビ労組80人から500人に爆増で労働環境改善なるか? 井上清華アナは23年10月に体調不良で7日連続欠席の激務

  3. 3

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  4. 4

    フジテレビにはびこる“不適切すぎる昭和体質”…他局の元TVマンも「お台場だけ時が止まっている」と厳しい指摘

  5. 5

    豊昇龍は横綱昇進確実、相撲協会も万々歳だが…"朝青龍の甥”に素行や品格、技術で不安はないか?

  1. 6

    フジテレビ日枝久相談役に「超老害」批判…局内部の者が見てきた数々のエピソード

  2. 7

    GACKTは“陰謀論匂わせ”の常習者…中居引退に「裏が…」、新型コロナを「世界的な仕掛け」と指摘

  3. 8

    フジテレビの“天皇”日枝久氏が雲隠れ…社内紛糾、迷走で「院政崩壊」へカウントダウン

  4. 9

    中居正広の女性トラブル問題で大揺れのフジテレビ…社員の悲痛な叫びに賛同が広がらないワケ

  5. 10

    GACKTや要潤も物申した! 中居正広の芸能界引退に広がる「陰謀論」のナゼ