小林製薬「紅麹」サプリ摂取で死者…業績悪化、イメージダウン確実で損害賠償はどこまで広がる
しかし、今後も購入者の健康被害が明らかになり、販売中止が長引けば、さらなる業績悪化やイメージダウンは避けられない。金融関係者はこう分析する。
「現時点では損害賠償請求が、どこまで広がるか見えません。レピュテーションリスク(ブランド毀損や企業価値・信用の低下を招く)の部分で健康被害者と取引業者、それぞれ、どの範囲まで実害が及ぶかが、一義的なコストになります。ただ今回はそれだけではなく問題の紅麹は口に入るものですから企業の評判が低下し、イメージがさらに悪化する恐れがあります。紅麹だけでなく、商品全体に対する売れ行きへの影響が一番大きく、宣伝もしばらく自粛せざるを得ないでしょう。イメージを大事にする会社ですから、今後新商品を出しても、そういう目で見られてしまいます。一番悩ましいところです」
損害賠償は莫大な金額となり、消費者と取引先からの信頼を取り戻すのにも、かなりの時間がかかりそうだ。