オザキフラワーパーク 尾崎明弘社長(1)買える植物園の異名を持つ巨大園芸店

公開日: 更新日:

 目下、好調そのものの同社ではあるが、2012年当時は園芸業界全体の消費低迷や前年に起きた東日本大震災の影響によって、売り上げ不振にあえいでいた。

 そんな中、観葉植物を多く仕入れ過ぎてしまい、置き場に困るという出来事があった。尾崎は苦肉の策で、いつものような整然と陳列するやり方をやめ、店内の一角にギュッとまとめたグリーンコーナーをつくった。

 すると、そこにやってきた女の子が母親に言った。

「すごい、ジャングルみたい。入ってみようよ」

 見やすく選びやすいようにきれいに並べていた時には素通りする客が多かったのに、並べ方を変えただけで、思いがけずお客の目を引くことになったのだ。

「若い人たちの直感に訴えるような体験型の売り場をつくっていけば、もっと振り向いてもらえるかもしれない」

 尾崎はジャングル風の売り場を拡大していくことにする。

 しかし、社内は「社長が訳の分からないことを始めた」と、大ブーイングだった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…