菅野から値千金の適時打 ヤクルト今浪は母親も有名な名脇役
「1打席目、2打席目と死んだふりをしていたので、そろそろ……とは思ってました」
試合後のお立ち台でこう言った。
六回、ヤクルトが1点を先制して、なおも2死一、三塁の場面。菅野のカーブを左翼前にはじき返す値千金の適時打を放った。
1打席目が投ゴロ併殺なら、2死満塁の2打席目は二ゴロ。立て続けにチャンスを潰していただけに、打った瞬間、「やったね!」と思ったそうだ。
昨季13試合、今季68試合しか出場していない内野手の控えが、この日は7番・遊撃でスタメン出場。ここ2年、対菅野に7打数3安打の相性を買われての抜擢にバットで応えた。
福岡出身。野球留学した京都の平安高では、甲子園に2度出場。明大を経て、06年の大学社会人ドラフト7位で日本ハムに入団した。
「母子家庭で育った苦労人。それでも母親は忙しい仕事の合間を縫って京都、東京と今浪の応援に出掛けてた。今浪のプロ入りをだれより喜んだのは母親でしょう。評判の美人で、親御さんが同席した入団発表ではひと際目立ってました」と、マスコミ関係者がこう言った。