黄金時代を彷彿 ヤクルトは「高卒野手」上位指名でまたも成功
14年ぶりのリーグ優勝を果たしたヤクルトのスタメンには、高卒野手がずらりと並ぶ。
川端(05年高校生ドラフト3位)、山田(10年1位)、畠山(00年5位)の中軸トリオに加え、投手から野手に転向した雄平(02年1位)、12球団で唯一、捕手で規定打席に到達した中村(08年3位)、そして終盤から1番に定着している上田(06年高校生ドラフト3位)も含めると6人。12球団で最も多い。
ヤクルトは90年代の黄金時代も池山、飯田、土橋といった高卒野手が活躍。なかでも遊撃、三塁でチームの顔として長年活躍した池山の成功により、数年おきに高卒の大型内野手を上位指名してきた。三木=95年1位、岩村=96年2位、野口=99年1位らがそうだ。
高卒野手は成功すれば長くレギュラーを張れる。ただ、どの球団も即戦力投手を何より優先、育成が必要な彼らの獲得は二の次になる傾向がある。ヤクルトはしかし、これと見込んだ高卒野手をリスク覚悟で上位指名してきたことが成功につながった。
「スカウトが高校生をチェックする際には、身体能力の高さと、プロの練習についていけるスタミナ面を重視している。特に山田はそれに当てはまる選手だった」(ヤクルトOB)