原野球の継承拒絶 由伸巨人のキーマンに「現主力」指名の思惑
「普段は物静かだけど、野球の話をすると止まらない。打撃も守備も確固たる理論を持っている。かつて先輩選手がいた頃やコーチなどの目上の人と食事や酒席をともにしていても、野球談議になると『いや、でも、それは~』を枕ことばにして反論。延々と持論を展開していたこともありました。意外でしょう?」(前出の中堅選手)
高橋新監督は28日、川崎市のジャイアンツ球場で行われている一、二軍合同練習を初めて視察した。球場入りはなんと朝の7時過ぎ。その後、コーチ陣とのミーティングに臨み、9時半からの練習前には、室内練習場で「ここにいる選手、スタッフ、全ての人が強い覚悟を持って、日本一に向けて進んでいってほしい」と訓示した。シートノック、打撃練習を見守りながら阿部、坂本、長野らと話し込むなど精力的に動き、「緊張感もあったし疲れた」と苦笑い。来月からの秋季キャンプではユニホームを着る予定で「個の力を上げないと強いチームにならない」と話した。
さて、この日は来季のコーチ陣も集結した。異例なのは「総合」の肩書から、なぜか「ヘッド」に昇格した村田真一コーチ。打撃部門の責任者で、昨季から続く貧打の“戦犯”ともいわれていた。CS敗退後に引責辞任を示唆、秋季練習の第1クールも参加していなかった。それがこの日から指導を開始。一体、何があったのか。そこには一度は固辞しながら、来年1月1日付で「球団特別顧問」に納まることが決まった前監督の影があった。