評論家も改善提言 プロ野球「育成制度」のいびつな現状

公開日: 更新日:

「余裕があるよなぁ」

 2日に行われたソフトバンクの新入団発表について、セ球団のスカウトがこうつぶやいた。

 ドラフト1位の高橋純平(県岐阜商)をはじめ、6人全員が高校生。ソフトバンクが育成重視で高校生を指名する編成方針は、近年の「慣例」となっている。冒頭のスカウトが言う。

「即戦力はFAや助っ人で補う考えがあるから、ドラフトでは高校生をどんどん指名できる。しかも、15年シーズンは育成選手を20人以上も抱え、三軍まで持っている。理想的ではあるけど、資金力がなければそんな芸当はできないよ」

 単なるヤッカミだけではない。

 現在、12球団で三軍制を敷いているのはソフトバンク、巨人広島の3球団。広島は実質的にリハビリの場になっており、純粋に三軍選手を雇っているのは2球団だけ。育成選手は基本的に人数制限がないにもかかわらず、15年度に育成選手を10人以上抱えた球団はソフトバンク(20人)、巨人(13人)のみだった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造