掛布二軍監督退任騒動の“元凶”はフロントの調整力のなさ

公開日: 更新日:

■「派閥でいえば主流派」

 掛布二軍監督はドラフト6位入団ながら、本塁打王を3回獲得した苦労人です。「ミスタータイガース」と呼ばれ、ファンからの支持も絶大なものがあります。

 阪神がリーグ優勝した03年オフ、星野仙一さんが監督を辞めなかったら、正式にコーチとして招聘していたかもしれません。当時のオーナーは掛布に好感を持っていませんでしたけど、星野さんはオーナーがノーと言っている人でも呼べましたから。そのオーナーもいまはいません。

 それに掛布二軍監督は、いまのタイガースのフロントの派閥でいえば主流派です。招聘する土壌が整って、ようやく正式なスタッフとして加えることができた。その手法はともかく、若手を育てる能力があることも実証されました。なのに、たった2年で放り出す結果になってしまったのは残念でなりません。こうなる前にフロントはどうして手が打てなかったのでしょうか。

 坂井オーナーが「超変革」を金本監督に一任している以上、フロントは金本監督を全力でサポートすべきです。金本監督の意思を尊重して掛布二軍監督を解任したような捉え方をされていますけど、それでは本当の意味でバックアップしたことにはなりません。そもそも掛布を二軍監督に据えたのは金本監督の意向だと聞きました。だったら、なおさらフロントは掛布二軍監督を生かす方法を模索すべきだったのに、それをやる技量も度量もなかったとしか思えないのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も