人気企業がズラリ 六大学野球連盟の就活セミナーが大人気
■女子にもオイシイ
なるほど、集まった企業はビッグネームばかりだ。2月6日のセミナーには、JR東日本や博報堂、三井物産、三井住友銀行など17社が参加。サントリーHD、JTB、丸紅、大成建設、日本郵船、明治安田生命など19社が集まった3月28日のセミナーは、スポーツ庁の鈴木大地長官が視察。政府として体育会系学生のキャリアをサポートしていることがうかがえるだろう。
野球では六大学最弱の東大を昨年、卒業した喜入友浩捕手はTBSへ。東大野球部史上初の民放キー局アナとして騒がれた。就活期間はわずか2カ月で、受験したのはTBSのほかは1社だけ。東大ブランドがあるにしてもすごい“突破力”だ。
企業として六大学野球部員は魅力なのか。大学通信ゼネラルマネジャーの安田賢治氏が言う。
「野球部はほかのスポーツよりOBが強いので、部員はタテのつながりを大事にします。たとえば広報誌を作る際には、OBが所属する企業を回って寄付を募る。訪問の際は、それなりの資料を作成したり、プレゼンしたりするので、訪問を重ねることで社会人の基礎が身についているのです。スポーツ選手は、ミスを修正して強くなります。その修正力は、企業活動の改善に役立つし、チームスポーツですから、コミュニケーション能力も高い。語学をマスターすれば、海外勤務にうってつけです。グローバル社会の今、このような人材は魅力ですよ」
<表>は、今春卒業した六大学野球部員の主な就職先だ。日本経済を支える大企業がズラリ。女子マネジャーもきっちり就職している。女子学生にとっても、野球部はオイシイ。