日大アメフトずさん対応で露呈 大学体育会OB会は圧力団体
アメフト部の悪質タックルをめぐる今回の日大側の対応の遅れ、ずさんさを招いたのは、同大アメフト部OBの関与があったことも否定できない。
宮川選手の代理人である西畠正弁護士によれば、14、17日と2度にわたって、宮川の父親と本人、あるいは父親だけがOBの呼び出しを受けたという。
会見で詳細は明らかにされなかったが、父親1人が呼び出されたことから察するに、例えばOBが事を穏便に済ませるために因果を含めようとするなど何らかの圧力があったのは想像に難くない。父親が日大アメフト部首脳陣に先方への謝罪意思を伝えたところ、内田監督は「今はやめてほしい」と言ったとしている。殺人タックルは監督、コーチの指示であることの公表を求めても、内田監督は首を縦に振らなかったという。
今回の問題をこじらせた一因は、内田監督も含めた同大アメフト部OBにもあるのだ。
日大アメフト部に限った話ではないが、名門といわれる大学運動部のOB会は単なる卒業生の親睦組織ではなく、チーム運営はもちろん、監督人事や采配にまで口出しする圧力団体と化しているケースが少なくない。