引退の稀勢の里を支える“太いタニマチ”と6000万円の退職金
「特別功労金の算出方法は公になっていないけど、ある程度、基本的な計算式はあると聞いた。例えば優勝回数なんかは金額に大きく影響するらしく、優勝22回の貴乃花はそれもあって莫大な金額になった。そこへいくと稀勢の里はたったの2回だからね。おおまかな金額を算出した後で、プラスマイナスが加味される。19年ぶりの日本人横綱として話題になった点は大きなプラスだろうが、横綱として皆勤したのは2場所しかない。おまけに横綱としてはワーストの8連敗、不名誉な記録をつくって晩節をけがしたのはかなりのマイナス。2000万円ももらえれば御の字じゃないか」
養老金、勤続加算金、特別功労金を合わせて5790万円。稀勢の里は引退したことで、これだけの金額を手にすることになる。
■「カネには困らない」
タニマチの存在も忘れてはいけない。稀勢の里が「荒磯」株を取得したのは、大関昇進前の2010年1月。公益財団法人に移行する前で、まだ親方株の売買が行われていた時期だ。当時、親方株の相場は1億5000万円前後だといわれていた。それを買えたということは、稀勢の里に“太いタニマチ”がいるということだ。