引退の稀勢の里を支える“太いタニマチ”と6000万円の退職金
独立なら相応のカネが必要だが、先立つものはあるのか。
力士にとって、サラリーマンの退職金に相当するのが養老金と勤続加算金だ。
相撲協会の「力士養老金および勤続加算金支給規定」によれば、横綱の養老金は1500万円。
勤続加算金は横綱が1場所につき50万円、大関は40万円、三役は25万円、幕内は20万円だが、全休や休場があった場所は対象外になる。
となると稀勢の里は横綱として100万円、大関として1240万円、三役として550万円、平幕として400万円、しめて2290万円の勤続加算金を手にする。
加えて横綱と大関には、理事会の決議によって特別功労金が支給されるケースがある。
「平成の大横綱」の異名をとり、世間に「若貴ブーム」を巻き起こした貴乃花には1億3000万円の特別功労金が出たものの、「特別功労金はおそらく稀勢の里にも出るさ。それなら額は貴乃花の半分くらいかって? とても、とても……」と、ある親方がかぶりを振ってこう続ける。