子供たちは多くのスポーツに触れて可能性を広げて
もともと運動神経は良かった方でしたが、ずばぬけて足が速かったわけではありません。
転機は、中学2年生の時に椎間板ヘルニアを患ったことでした。半年のブランクを経て復帰すると、周りとの体力レベルに差が出てしまい、その差をどうにか埋めたいと考えて毎週日曜日、練習のない午後の時間を使って、寒風山の頂上まで走ることにしたのです。
山道を一歩一歩進むと頂上で待っているのは壮大な景色です。その達成感は格別! 山を走るのが楽しくて仕方がなかった。3年生になった頃には市の陸上競技会で優勝するほど足が速くなっていたのです。みんなが休んでいる時に練習を続ければ、人よりも強くなれる。中学生でそれを実体験し、それから努力を怠らない男になりました。
そういう意味でも、子供たちにはあらゆる努力を惜しまず、可能性を見いだしてほしいですね。
■9~12歳のゴールデンエイジ
最近は、子供たちが運動する機会が減ったことで体力測定の数値が低下していることを危惧しています。筑波大の大学院時代に論文を書きましたが、特に医学的観点から骨、筋肉、神経の発達が最も敏感なゴールデンエイジと呼ばれる9~12歳の時期にいろいろな運動をすることが大切です。