開幕延期のプロ野球“行くも引くも地獄” 損害は100億円規模
現時点ではピンポイントで開幕日を決めようがないのが実情だ。
■東京五輪が“足かせ”になる
ある球団関係者は声を潜めて言う。
「日程調整を困難にしているのは、東京五輪の存在です。2011年の東日本大震災時は開幕が4月12日に延期されたものの、143試合を消化した。今年は23日間の中断期間(7月22日~8月13日)がある。協力すると決めた以上、五輪期間中の7月24日~8月9日にプロ野球を開催するのは難しい。状況次第では球宴やクライマックスシリーズ(CS)の中止はもちろん、10日以上の大型連戦やダブルヘッダー、12月の公式戦開催まで検討せざるを得ない。12月の試合開催は野球協約を変更しないといけないが……」
今回の開幕延期決定で、影響を受けるのは間違いなく選手である。東京五輪があるため、開幕を1週間前倒しし、CS、日本シリーズといったポストシーズンを例年より遅らせた。
ただでさえ日程がタイトなところに持ってきて、過密日程に拍車がかかるのは必至だ。