コロナ感染“第1号”なら開幕は水の泡 球団医療部門ピリピリ
去る3日、プロ野球のNPB(日本野球機構)は、サッカーのJリーグと合同で「新型コロナウイルス対策連絡会議」を開催した。3人の専門家による意見、判断を仰ぎながら、20日に開幕予定の公式戦を通常開催できるよう、対策を練っている。
とはいえ、日本全国でコロナウイルス感染者は増加の一途をたどり、終息する気配はない。無観客試合になったとはいえ、オープン戦を戦う12球団の選手、関係者たちも、気が気じゃないという。
4日、日本ハムと巨人は、前日に続いて感染者が増え続ける北海道で試合を行うなど、全国各地で感染リスクとも戦っている。大半の球団の選手、関係者は外出禁止となり、ホテルや自宅に缶詰めになっているが、いくら予防をしても、相手は見えざる敵だ。試合をするために全国各地を電車や飛行機、バスで移動しているだけで、感染しないとも限らない。ベンチやロッカーの雰囲気も平素のように穏やかではないようだ。
「対策連絡会議」では、運動選手における濃厚接触の定義が曖昧だという声が出た。たしかに、ベンチでは選手と首脳陣がひしめき合い、確実に濃厚接触している。声を出せば、唾の飛沫も飛ぶ。専門家からはロッカーの時間差利用や食事の際に1.5メートル以上の間隔をあける提言があったものの、球場のロッカールームは決して広いわけではなく、「物理的に対策を取るのは難しい」(ある選手)との声も。