新横綱・照ノ富士は両ヒザに“爆弾”抱えるも…綱を「細く長く」張り続けなければいけない事情
かといって、独立にはカネもかかるし、何より弟子集めも一苦労だ。
■同じモンゴル勢でも鶴竜は…
相撲部屋経営の経験もある角界OBは「黙っていても新弟子が集まってきた昔でさえ、現役中から巡業先で弟子集めに熱心な横綱もいたほどです」と、こう続ける。
「現在は、身長・体重基準を緩和しても、入門希望者は全盛期の半分以下というありさま。弟子集めは学生出身なら母校のツテ、あるいは郷土の縁、タニマチなど個人の人脈による紹介がある。照ノ富士は鳥取城北高校出身だが、同校はすでに相撲強豪校としてさまざまな部屋に力士を供給。独り占めは難しい。そのうえ白鵬が、石浦総監督の息子の石浦を内弟子に抱えるなどルートをガッチリ築いていますからね。食い込むのは至難です。外国人力士は1部屋1人の決まりがあるので、モンゴル人は1人しか入門させられない。となれば、後は日本各地に自分の目となり耳となる人物を増やせるかどうか。人脈づくりはコロナ禍の影響を多大に受けるだろうけど、こうしたことは現役横綱でチヤホヤされるうちにやっておかないと後々大変です」