賭博2力士に「1場所出場停止」「けん責」大甘処分の違和感 朝乃山は内規違反で6場所出場停止
前例主義といえばそれまでだが……。
相撲協会は27日、理事会を開き、違法賭博に関与した平幕の英乃海(32)と十両の紫雷(30)への処分を発表した。英乃海は1場所出場停止と2カ月20%の減俸、紫雷はけん責となり、2人の師匠である木瀬親方(元前頭肥後ノ海)は厳重注意となった。
力士と賭博といえば、思い出されるのが2010年の野球賭博騒動。大関琴光喜や大嶽親方(元関脇貴闘力)らが解雇されたものの、賭博に関与した大半の力士は1場所出場停止となった。
英乃海が賭けたのは10万円以下で、紫雷はその付け人。いずれも常習性がないと判断され、野球賭博事件と同様の処分が下された形だ。
しかし、元大関朝乃山らの処分と照らし合わせると、妥当と言えるのかどうか。朝乃山は協会が設けた新型コロナのガイドラインに違反して自粛期間中にキャバクラに通い、さらに協会にも「夜の店には行ってない」と嘘をついた。その結果が6場所出場停止という非常に重い処分だ。
それでも法を犯したわけではなく、あくまで内規違反。一方、書類送検までされた違法賭博力士が1場所出場停止だ。