巨人新助っ人2人がバットで貢献し白星発進も…投手陣の悩みがますます深まるワケ
「右翼のポランコは動きが緩慢で、左翼のウォーカーはまともに送球ができない。2人とも失策は1ながら、ウォーカーに打球が飛べば普通の左翼手の時より『プラス1』の進塁が各球団の合言葉になっている。飛球を落球したり、明らかなミスでも『記録は安打』というケースも多い。打っている今は表面化しなくても、2人の拙守によって防御率が悪化する投手陣から不満の声が出るのは時間の問題です」
巨人のチーム防御率は3.36でリーグ4位。この日先発したメルセデスは2.12だが、リーグトップタイの5勝を挙げている戸郷は3.19、菅野も3.02といまひとつ。もちろん、2人だけのせいではないものの、度重なる両助っ人の守備のミスが投手陣の足を引っ張っているのは確かである。
チーム関係者は「かつて主砲だったラミレスが晩年に打てなくなると、捕れない、投げられない左翼の守備に投手陣の不満が爆発。次第に使われなくなり、結局、寂しくDeNAへ移籍していった。投手陣は基本的にしっかり守って勝ちたいと思っていますから」と指摘する。
両助っ人がバットで貢献すればするほど、投手陣は我慢するしかなくなるジレンマを抱える。巨人は貯金8となったが、得点(193)より失点(196)が多く、12球団最多の37失策。これは先行きの危うさを表している。