巨人の交流戦に「負のデータ」ズラリ…今季は球団ワースト13連敗のボロボロ2017年に酷似
巨人が22日の阪神戦で完封負けを喫した。
左翼ウォーカーの失策も絡み、中4日の先発・高橋が2週連続となる2回途中4失点でKO。原監督は「(高橋)優貴は悪くない。優貴に投げてもらった私の責任」と言いつつ、二軍行きを命じた。打線は阪神先発の左腕・伊藤将から8安打を放ちながら、プロ初完封を許した。「つながりがないし、失策絡みもあったし、向こうとこっちの差が出た」とは元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチ。これで2連敗となり、28勝21敗の2位で24日から始まるセ・パ交流戦に突入する。最初の相手は昨季、交流戦とパ・リーグを制したオリックスである。
そのオリックスはこの日、首位・楽天を3タテ。この2週間は7勝3敗と上り調子だ。昨季は18勝22敗7分けでパ・リーグ5位の成績でセ・パ対決に入ったものの、12勝5敗1分けで交流戦V。30勝27敗8分けでパの3位に浮上すると、勢いそのままにリーグ制覇を果たしている。
一方の巨人はそのオリックスに0勝2敗1分けと1勝もできず、結局、7勝8敗3分けで9位と失速した。4.5ゲーム差だった首位阪神に7差に広げられ、1.5差だったヤクルトに並ばれ、最終的にリーグ優勝を持っていかれている。
昨季は1週間で4人の左腕に抑え込まれ負け越し
昨季の交流戦では、終盤1週間でオリックス・宮城、山崎福、ロッテ・本前、小島の4人の先発左腕に88打数13安打の打率.148に抑えられた。さる球界関係者がこう言った。
「その影響なのか、リーグ戦再開後も巨人打線は阪神・高橋ら左腕に苦しめられた。今季もヤクルト・高橋に完投勝利を許すなど0勝2敗、防御率1.80とカモられている。広島・床田とも今季4度対戦し、3度7回以上3失点以内に抑え込まれた。今や『巨人キラー』の呼び声もある。交流戦の先発ローテがこれまで通りと仮定すると、オリックス・田嶋、西武・隅田、楽天・早川らの好左腕と対戦する可能性があります」
次に天敵の存在である。
「2019、20年の日本シリーズで8連敗。公式戦も11連敗とまるで歯が立っていないソフトバンクです。昨年の交流戦の3戦目に、ようやく一矢を報いて、オープン戦を含めた連敗を14で止めたとはいえ、交流戦の対戦成績も巨人の24勝38敗。パの6球団の中で最も負けている。05年から始まった交流戦で、巨人が勝ち越したのは4度で負け越しは11度。巨人ナインにはソフトバンク恐怖症が染み込んでいます」(前出の球界関係者)
なお、ロッテにも通算で25勝34敗2分けと負け越している。
3つ目は主力の故障である。昨季は主将の坂本が右手親指末節骨骨折のため、6月11日のロッテ戦まで不在。今季も右膝内側側副靱帯損傷で離脱中だ。昨季は右肘痛で不在だったエース菅野も交流戦中に戻ってきたものの、パッとしなかった。エースは今季も一時離脱。すでに復帰しているが、状況は酷似している。
似ているといえば、17年も苦しい交流戦となった。
5月25日の阪神戦で負けて以降、交流戦まで4連敗。交流戦に入ってからも負け続け、13連敗の球団ワースト記録を作ってしまった。交流戦で投打が崩壊し、リーグ戦は4位に終わった。この年の交流戦前は150得点、167失点。今季は189得点、194失点。ともに得点が失点を上回っている。2年ぶりのシーズンVを目指すうえで、再び交流戦を地獄への入り口とするわけにはいかない。