元ボクシング世界王者 徳山昌守さんはジム経営 SNSで話題の小学生“パンチくん”はじめ練習生が60人も
徳山昌守(元WBC世界スーパーフライ級チャンピオン/50歳)
井上尚弥や那須川天心の活躍で、ボクシング界が盛り上がっている。圧倒的な強さで勝つボクサーの戦いに、観衆は熱くなりしびれる。2000年にWBC世界スーパーフライ級チャンピオンになり、9度防衛した徳山昌守さんも強かった。今、どうしているのか。
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徳山さんに会ったのは、大阪・東大阪市内の「徳山ボクシングジム」。JR線・近鉄奈良線の河内永和駅から徒歩2分のところにあり、昨年12月にオープンした徳山さんのジムだ。
「いつかジムをやってボクシング界に恩返しをしたいと現役時代から公言していました。ボクシング界が盛り上がっている今やと思って、1年半かけて場所を探しました。ここはボクシングの先輩の所有するビル。布施駅からも歩けるし、わかりやすい場所でしょ?」
翌日予定のテレビ取材にあわせ、パーマをかけたという徳山さん、まずはこう言った。
70坪あるジムには、リング1面とサンドバッグが何本もかけられたスペースが並び広々している。会員は小学生(会費月6000円)や女性(月7000円)含め約60人。
「SNSで人気の、パンチパーマの小学生“パンチくん”もいれば、若い女性もいるので、それを見た男性会員もがんばる、という相乗効果が生まれています(笑)。一緒に運営している先輩と2人で、最初の2カ月は休みなしで馬車馬のように働いてきました。今はそれぞれ週1回休んでいますが、いや~働くって本当に大変。7年間、“ハッピー自由人”していたので(笑)」
“ハッピー自由人”!?
「現役引退後、ボクシング以外のことにも挑戦したくて、鶴橋で焼き肉屋を始め、17年に閉店してからはバイク、自転車、キャンプ、海でジェットスキー……ひたすら趣味に没頭していました。バイクでは、オヤジとイタリアを一周したり、ルート66を走って米国を横断したり。お金? 長年チャンピオンを守っていたので何とかなりました(笑)」
ただ遊んでいたわけではない。2年前から子ども食堂を始めた。
「鶴橋で食堂を経営している友人と一緒に始め、今は大阪市内の海寳寺で月1回。普通の子も来るので150食ほどをボランティア5、6人と一緒に用意し、寄付でまかなっています。それとは別に、大阪市内の放課後等デイサービスで発達障害などを抱える子どもたちにボクシングのレッスンを月1回。子どもたちがとにかくかわいい。子どもたちの真剣なまなざしから逆に元気をもらっています」