闘病記
-
陶芸家・岡崎裕子さん「トリプルネガティブ」乳がんから学んだこと
こんな大ごとになるとは思わず、気楽な感じで産婦人科を受診したら、左胸のしこりはステージⅡbの「トリプルネガティブ」(現状では治療が難しいとされる乳がんのタイプ)で、さらに遺伝性腫瘍ということが分かり、結果的にかなり動揺する事態になり...
-
死を身近に感じたことで…訪問診療医が実感した「新型コロナ」の教訓<下>
新型コロナウイルスは在宅医療の現場も直撃している。感染を恐れて治療や入院を拒否する患者も増えた。多くの人は自らの最期に、改めて思いを巡らせるようになっている。 新型コロナウイルスのリスクが高いのは基礎疾患を抱える中高年だ。彼...
-
髙嶋弘之さんが語る糖尿病との26年 きっかけは胆のう結石
「糖尿病」とわかったのは1994年、60歳になる年です。なんでわかったのかというと、「胆のう結石」をやったからなんです。 僕は夏山に登るのが趣味で、年に1回、槍ケ岳や奥穂高岳、白馬岳なんかに登っていて、そのときは五色ケ原へ行っ...
-
貧困高齢者を苦しめる厚労省ルール 訪問診療医が実感した「新型コロナ」の教訓<上>
新型コロナウイルスに対応するのは最前線で感染者の治療にあたる病院だけではない。介護施設や在宅医療でもコロナとの闘いは続いている。そこで浮き彫りになるのが、硬直した行政の限界だ。 新型コロナウイルスの蔓延はリスクが高いとされる...
-
眠れないほどの痛みが…カルロス菅野さん語る左肩腱板断裂
じつは左肩の手術の2年後に右肩もやって、その間には脊柱管狭窄で腰の手術もしたので、2016年からの3年間はそれまでにない受難の年でした。そもそもの痛みは、その5年以上前から始まっていました。首の付け根の“筋違い”のような小さな痛みで...
-
450人以上の死に寄り添ってきた訪問診療医“自らの死に方”
定年退職を機に外科医から訪問診療医に転身した小堀さん。最初の数年間は患者やその家族に求められるまま、最期を迎える頃合いになると病院に搬送し、生き永らえるための措置をしてきた。ところが何人かの患者をみとるうちに、病院での延命が必ずしも...
-
新型コロナ<番外編>1カ月程度は人に接触しない覚悟が必要
東京・港区に住む渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、新型コロナウイルスに感染し、都内の病院でほぼ3週間の治療を受け、4月10日に退院した。 もっとも、退院しても、渡辺さんにはうれしさがひとつもない。継続して今度は...
-
新型コロナ<番外編>ウイルスを抱えたまま退院を受け入れた
新型コロナウイルスの感染で、都内病院の個室に隔離入院していた渡辺一誠さん(40=東京・港区)は、退院予定が1週間ほど延びたものの、4月10日に晴れて退院できた。 政府が、「新型コロナウイルス緊急事態宣言」を発令してから3日後...
-
ホームや階段が怖い…岩義人さん語る「ナルコレプシー」の苦悩
「ねぇ、芝居しながら寝てるよね? 疲れてるの?」 2019年の夏、舞台稽古の休憩時間に相手役からそう言われて、「え?」となりました。 その舞台では主演を務めさせていただき、初めから終わりまで1時間45分間、出ずっぱりの...
-
新型コロナ<8>「まだウイルスがしっかりと残っています」
体内の新型コロナウイルスが死滅し、いつ退院できるのだろうか――。 感染した渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、都内の病院に入院した初日から、早く完治して退院の日が来ることを願った。 4月6日早朝、看護師か...
-
見直しが4年遅れて「患者の選別」を招いた診療報酬制度
現在の日本は、これまでに経験したことがない高齢化社会に突入している。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」によると、日本の人口は9年後の2029年に1億2000万人を下回り、その36年後の65年には8808万人まで落ち...
-
新型コロナ<7>外出するなら完璧な「消毒マン」になるべし
3月中旬、新型コロナウイルスに感染し、都内の病院に緊急入院した渡辺一誠さん(40=東京・港区。コンサルタント会社社長)が、回復の兆しを見せてようやく平熱に戻ったのが入院から10日目あたり。コロナの発症から2週間が経過していた。ほぼ隔...
-
新型コロナ<6>十分注意していたのにあっさり感染してしまった
「『国民に告ぐ。外出を禁止する、補償はこれから考える』――国は、こうした強い姿勢を見せるべきではないでしょうか」 新型コロナに感染し、都内の病院で、生死をさまよった渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)がこう言う。 入...
-
新型コロナ<5>発熱から8日目、ようやく熱が下がり始めた
東京都内の病院に緊急入院した個室部屋で、渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、担当医師から、「平熱に戻るまで大体、7~8日ぐらいかかりますよ」と告げられた。 夕方になると、40度に近い高熱に襲われた。解熱剤を何度服...
-
新型コロナ<4>熱い鉄板の上で焼かれるようだった恐怖感
発熱を感じた4日後、検査を受けた都内の病院で「新型コロナウイルスに感染」と診断された。 東京・港区内に住む渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、診断された当日に緊急入院。個室の病床に伏せたまま、2日目、3日目と、出...
-
間瀬翔太さん患った脳動静脈奇形 異変から手術、今の心境
3日間、目が覚めなかったら、自動的に遺書がブログにアップされるように設定して手術に臨みました。今の当面の目標は、脳出血から1年となる今年の7月20日まで無事に生きることです。それくらいまだ怖いところがあるし、後遺症とも闘っている最中...
-
医者も忌み嫌う「死の現実」自分の身に起こると理解しない
厚生労働省の人口動態調査をもとにした「死亡場所の推移」によると、1951年は病院・診療所での死亡が11・7%だったのに対して自宅が82・5%だった。この割合は1976年になると逆転し、2005年には病院・診療所が82・4%で自宅が1...
-
新型コロナ<3>「六本木のクラブは…」保健所の質問に辟易
東京・港区内に住むコンサルタント会社経営の渡辺一誠さん(40)は3月末、新型コロナウイルスに感染した。 住居区内の保健所から紹介された某病院に入院。個室という、ほぼ隔離の環境下で10日間に及ぶ治療生活を送った。 入院...
-
ナナフシギ大赤見展彦「レストレスレッグス症候群」を語る
「おまえ、寝てるとき、わざとか! ぐらいの勢いで脚が痙攣してるで」 中学生のとき友人の家に泊まった翌朝、そう言われたのが最初でした。当時は無自覚でしたが、それをきっかけに意識するようになりました。 「レストレスレッグス症...
-
自分らしい最期を迎えるために死をイメージする
病院に入院し延命措置を受けた上で死を迎えるのがいいのか、在宅で自然な死の過程を受け入れるのがいいのか。小堀さんは、「誰にでも当てはまるような正解はない」と強調する。それぞれの患者や家族の事情によって、何がベストかは違ってくるのだ。 ...
-
新型コロナ<2>CT費用含め4万円…でも感染がはっきりしてよかった
3月22日から4日間、39・5度の高熱を繰り返した渡辺一誠さん(40=東京・港区在)は、前日に続いて区内の保健所に2度目の連絡をした。 「昨日と違って詳しい症状を述べた後、こうも付け加えました。高熱を体感してから接触をした友人...
-
激痛で朦朧として…岡本真夜さん語る「チョコレート嚢腫」
最初に強い痛みがきたのは2013年の夏、友だち数人と自宅近くのお店で晩ごはんを食べた帰りのことでした。自転車で帰宅している最中、下腹部――子宮の辺りがキリキリと痛くなって、途中でペダルをこぐのをやめて休まなくてはいけないくらいの激痛...
-
病院への搬送がプラスに働いた98歳一人暮らしの元女優
自宅で最期を迎えようとしている高齢者に対し、病院に搬送して延命の措置を施すかどうかはケース・バイ・ケース。それぞれの望ましい形で人生を終えるためには、本人の意思や状態、家族の思い、そしてタイミングなど、総合的な判断が必要になる。 ...
-
新型コロナ<1>辛い麻婆豆腐を食べても全く味が感じられず
猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。4月末現在、国内で、感染確認者数が1万4000人、死者数は400人を超えた。 「もしかしたら私も」と、感染に怯える人たちも少なくない。 東京・港区に事務所を構えるコ...
-
患者にとっては負担でも「延命装置」が必要な時もある
「自宅で穏やかに最期を迎えることを希望している人には、たとえ死が間近に迫ってきたとしても救急車を呼ぶことはありません。病院に搬送されれば、医療人の良心にかけて考えられる限りの延命措置を施されるからです」 高度な医療の発達のおか...
-
コロナで隔離生活2週間の過酷「これで軽症というのか」
実業家の渡辺一誠さん(40)は新型コロナ陽性と診断され、病院で2週間の隔離生活を送った。「これで軽症というのか」と思うほど過酷だったという。 退院から20日ほど経ちましたが、咳と胸の圧迫感は変わりません。損傷した肺は元に戻ら...
-
コロナ患者激白「喉に金串が刺さったような耐え難い痛み」【拡大版】
都内の病院に入院中の飲食店経営の男性(52)も感染経路がはっきりしない。「自分のお店か、雨の日にマスクをして仕方なく乗った電車か、数日前に行ったキャバクラでしょうね。キャバクラが一番怪しそうですが、店長からはコロナが出たとは聞いてい...
-
コロナ感染患者が語る「病院4つ回るも診察してもらえず」
政府の緊急事態宣言で外出を自粛したり、在宅勤務に切り替えたりする人が増えている。それでも感染者数の拡大は止まらない。感染経路を特定できないケースも増えているだけに、誰もが感染から逃れられないのが現実だ。 それでは異変に気づい...
-
政府は推進しているが…「在宅死」は理想の死に方なのか
超高齢社会に突入した日本では、膨張する医療費を抑えるため、病院医療よりも安価な在宅医療への切り替えを推進している。 こうした政府の動きに合わせるように近年は、自宅などの住み慣れた生活の場で家族に見守られて最期を迎える在宅死こ...
-
加瀬部駿介さん手術4回…世界にわずか70症例の病気と闘う
医師が数人がかりで僕を押さえ付け、麻酔なしで右太ももの傷口から力ずくで血を絞り出したんです。ブルーベリージャムみたいな血がブロロ……ブロロ……と出てくるし、「頑張って、頑張って」って言われたけど、あのときは痛くてしょうがなかったです...