闘病記
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頭木弘樹さんは潰瘍性大腸炎で13年間入退院を繰り返し…
今からだいぶ前のことですが、当時、僕は医師から「一生、親に面倒を見てもらうしかない」と言われました。今はおかげさまで自立していますけれども……(笑い)。 「潰瘍性大腸炎」は大腸の粘膜が炎症を起こして、びらんや潰瘍ができる難病指...
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紺野ぶるまさん 便秘がきっかけで卵巣と心臓に病気が見つかった
先天性の心疾患「心房中隔欠損症」だとわかったのは5歳のときでした。きっかけは便秘です。ある日、「ウォー」って叫ぶくらいめちゃくちゃお腹が痛くなって、幼稚園に行けなかったことをはっきり覚えています。 自宅近くの病院でレントゲン...
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歌手の香寿美さん「坐骨神経痛」に苦しんだ1年半を語る
いまだに何が効いて治ったのか分からないのですが、激痛から解放されるまでおよそ1年半かかりました。 痛みの始まりは2017年の夏に風邪をひいたとき、咳き込んでギックリ腰になったことでした。20代の頃に舞台上のアクシデントでギッ...
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新型コロナ<後編>抗体検査で過去も現在も陽性と判明して…
緊急事態宣言下でも通常勤務が続き、複数人での飲み会にも参加していた町田祐介さん(仮名・30歳)。飲み会の同席者に新型コロナウイルス感染が発覚し、2日後には町田さんも40度近い高熱を発症したため、「新型コロナだと確信していた」という。...
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“ゴミ清掃員芸人”滝沢さん 簡単なはずの手術で心肺停止に…
首の後ろの付け根あたりにボコッと盛り上がったものを感じたのは、4~5年前のことでした。押してみると適度な弾力があって特に痛みもない。「でっかいホクロかな」と思って妻に見てもらったら、「なんか白いのがある」というので町医者に行ったんで...
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新型コロナ<前編>たらい回しにされて検査も受けられず…
「ああ、これは新型コロナウイルスだなとすぐにピンときました」 都内の金融系企業に勤めている町田祐介さん(仮名・30歳)は、今年のゴールデンウイーク直前にいきなり39度を超える高熱が出た。町田さんは平熱が37度前後で、普段は風邪...
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「ワースト10に入る悪さ」と言われ…粕谷哲さん語る1型糖尿病
それは僕がITコンサルタントとして働いていた2012年の春でした。突然、異常な喉の渇きが始まり、2週間ぐらいで体重が7キロ激減しました。身長182センチの僕が55キロまで落ちてしまったのです。多飲により、深夜1時間おきにトイレに起き...
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下肢静脈瘤の松岡きっこさん 手術してスカートを履けるように
50歳目前で、ふくらはぎに血管が浮き出ていることに気づきました。ある日、突然という印象でしたね。そのとき思ったのは「ああ、母と同じだ。嫌だな」でした。 母の脚に血管が浮き出ていたのを見たのは私が30歳ぐらいのときです。でも当...
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局所性ジストニアのERIKAさん 手術で頭蓋骨に穴を開け…
「その弾き方おかしくない?」 18歳のころから教えていただいているギターの先生にそう言われたのが異変の始まりでした。 2018年1月、自分の27歳の誕生日イベントの準備で、先生にも手伝っていただいていたレコーディングの...
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新型コロナ<後編>本当にギリギリの状態だったんだろうと…
アスリートのセカンドキャリアをサポートする一般社団法人S.E.A「日本営業大学」の代表理事を務める中田仁之さん(50歳)は、同法人の開校式直前に新型コロナウイルスの感染が判明。隔離入院していた病院から、昏睡状態のままコロナ患者を受け...
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大泉逸郎さん9年前に脳梗塞「仲良く付き合っていくしか」
脳梗塞を発症したのは東日本大震災のあった2011年の1月18日だね。山形に住んでるんだけど、自宅の近くの友達の家に行ったら、急にグルングルン目まいがしてさ。頭痛もちょっとあったけど、目まいのほうがひどくて、もう歩きにくくて、まるで自...
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新型コロナ<前編>苦しくて人工呼吸器のチューブを噛みちぎり前歯を失った
「また感染者が増えてきていますし、3回も感染した人がいると報じられているでしょう? あんな恐怖は二度と経験したくないので、いまだに電車にはほとんど乗っていません。ずっと車で通勤しています」 4月初めに新型コロナウイルス感染症が...
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陶芸家・岡崎裕子さん「トリプルネガティブ」乳がんから学んだこと
こんな大ごとになるとは思わず、気楽な感じで産婦人科を受診したら、左胸のしこりはステージⅡbの「トリプルネガティブ」(現状では治療が難しいとされる乳がんのタイプ)で、さらに遺伝性腫瘍ということが分かり、結果的にかなり動揺する事態になり...
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死を身近に感じたことで…訪問診療医が実感した「新型コロナ」の教訓<下>
新型コロナウイルスは在宅医療の現場も直撃している。感染を恐れて治療や入院を拒否する患者も増えた。多くの人は自らの最期に、改めて思いを巡らせるようになっている。 新型コロナウイルスのリスクが高いのは基礎疾患を抱える中高年だ。彼...
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髙嶋弘之さんが語る糖尿病との26年 きっかけは胆のう結石
「糖尿病」とわかったのは1994年、60歳になる年です。なんでわかったのかというと、「胆のう結石」をやったからなんです。 僕は夏山に登るのが趣味で、年に1回、槍ケ岳や奥穂高岳、白馬岳なんかに登っていて、そのときは五色ケ原へ行っ...
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貧困高齢者を苦しめる厚労省ルール 訪問診療医が実感した「新型コロナ」の教訓<上>
新型コロナウイルスに対応するのは最前線で感染者の治療にあたる病院だけではない。介護施設や在宅医療でもコロナとの闘いは続いている。そこで浮き彫りになるのが、硬直した行政の限界だ。 新型コロナウイルスの蔓延はリスクが高いとされる...
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眠れないほどの痛みが…カルロス菅野さん語る左肩腱板断裂
じつは左肩の手術の2年後に右肩もやって、その間には脊柱管狭窄で腰の手術もしたので、2016年からの3年間はそれまでにない受難の年でした。そもそもの痛みは、その5年以上前から始まっていました。首の付け根の“筋違い”のような小さな痛みで...
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450人以上の死に寄り添ってきた訪問診療医“自らの死に方”
定年退職を機に外科医から訪問診療医に転身した小堀さん。最初の数年間は患者やその家族に求められるまま、最期を迎える頃合いになると病院に搬送し、生き永らえるための措置をしてきた。ところが何人かの患者をみとるうちに、病院での延命が必ずしも...
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新型コロナ<番外編>1カ月程度は人に接触しない覚悟が必要
東京・港区に住む渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、新型コロナウイルスに感染し、都内の病院でほぼ3週間の治療を受け、4月10日に退院した。 もっとも、退院しても、渡辺さんにはうれしさがひとつもない。継続して今度は...
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新型コロナ<番外編>ウイルスを抱えたまま退院を受け入れた
新型コロナウイルスの感染で、都内病院の個室に隔離入院していた渡辺一誠さん(40=東京・港区)は、退院予定が1週間ほど延びたものの、4月10日に晴れて退院できた。 政府が、「新型コロナウイルス緊急事態宣言」を発令してから3日後...
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ホームや階段が怖い…岩義人さん語る「ナルコレプシー」の苦悩
「ねぇ、芝居しながら寝てるよね? 疲れてるの?」 2019年の夏、舞台稽古の休憩時間に相手役からそう言われて、「え?」となりました。 その舞台では主演を務めさせていただき、初めから終わりまで1時間45分間、出ずっぱりの...
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新型コロナ<8>「まだウイルスがしっかりと残っています」
体内の新型コロナウイルスが死滅し、いつ退院できるのだろうか――。 感染した渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、都内の病院に入院した初日から、早く完治して退院の日が来ることを願った。 4月6日早朝、看護師か...
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見直しが4年遅れて「患者の選別」を招いた診療報酬制度
現在の日本は、これまでに経験したことがない高齢化社会に突入している。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」によると、日本の人口は9年後の2029年に1億2000万人を下回り、その36年後の65年には8808万人まで落ち...
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新型コロナ<7>外出するなら完璧な「消毒マン」になるべし
3月中旬、新型コロナウイルスに感染し、都内の病院に緊急入院した渡辺一誠さん(40=東京・港区。コンサルタント会社社長)が、回復の兆しを見せてようやく平熱に戻ったのが入院から10日目あたり。コロナの発症から2週間が経過していた。ほぼ隔...
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新型コロナ<6>十分注意していたのにあっさり感染してしまった
「『国民に告ぐ。外出を禁止する、補償はこれから考える』――国は、こうした強い姿勢を見せるべきではないでしょうか」 新型コロナに感染し、都内の病院で、生死をさまよった渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)がこう言う。 入...
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新型コロナ<5>発熱から8日目、ようやく熱が下がり始めた
東京都内の病院に緊急入院した個室部屋で、渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、担当医師から、「平熱に戻るまで大体、7~8日ぐらいかかりますよ」と告げられた。 夕方になると、40度に近い高熱に襲われた。解熱剤を何度服...
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新型コロナ<4>熱い鉄板の上で焼かれるようだった恐怖感
発熱を感じた4日後、検査を受けた都内の病院で「新型コロナウイルスに感染」と診断された。 東京・港区内に住む渡辺一誠さん(40=コンサルタント会社社長)は、診断された当日に緊急入院。個室の病床に伏せたまま、2日目、3日目と、出...
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間瀬翔太さん患った脳動静脈奇形 異変から手術、今の心境
3日間、目が覚めなかったら、自動的に遺書がブログにアップされるように設定して手術に臨みました。今の当面の目標は、脳出血から1年となる今年の7月20日まで無事に生きることです。それくらいまだ怖いところがあるし、後遺症とも闘っている最中...
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医者も忌み嫌う「死の現実」自分の身に起こると理解しない
厚生労働省の人口動態調査をもとにした「死亡場所の推移」によると、1951年は病院・診療所での死亡が11・7%だったのに対して自宅が82・5%だった。この割合は1976年になると逆転し、2005年には病院・診療所が82・4%で自宅が1...
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新型コロナ<3>「六本木のクラブは…」保健所の質問に辟易
東京・港区内に住むコンサルタント会社経営の渡辺一誠さん(40)は3月末、新型コロナウイルスに感染した。 住居区内の保健所から紹介された某病院に入院。個室という、ほぼ隔離の環境下で10日間に及ぶ治療生活を送った。 入院...