権藤博の「奔放主義」
-
扇風機大いに結構 日ハム清宮「空振り三振」に大物の片鱗
「いつまで一軍で使い続ける気なんですかね」 過日、旧知の新聞記者からこう聞かれた。 日本ハムのルーキー、清宮幸太郎(18)のことだ。5月2日に一軍昇格したものの、打率は1割台(.174…
-
もっか首位打者 巨人小林の成長を阻んできた周囲の白い目
巨人の小林誠司(28)のことを、ずっと気の毒に思っていた。 盗塁阻止率は2年連続で12球団トップ。昨年の捕逸はわずかに2で、これもセ・リーグの正捕手では最少だった。地肩が強く、スローイングも…
-
今やカーブは希少種…興味深かった中日柳のプロ初完封勝利
ナゴヤドームで行われた10日の中日―ヤクルト戦を地元局とCS放送の中継で解説した。中日2年目のドラ1投手、柳裕也(23=写真)がプロ初完封勝利を挙げた試合である。 好調ヤクルト打線を2安打2…
-
権藤博氏が大谷に進言 強打者に「高め厳禁」の常識捨てろ
先日、アメリカに行ってエンゼルスの大谷翔平(23)に会ってきた。 開幕ローテ入りは決まったが、オープン戦では投打ともに結果が出なかった。私が渡米翌日に球場で見た現地16日のロッキーズ戦の投球…
-
日本式キャンプの無意味さ 10年ぶり巨人復帰の上原が証明
上原浩治(42)が巨人に復帰し、がぜん興味が湧いてきたことがある。 10年ぶりに戻ってきた日本球界で、彼がどれくらいの成績を残すか――ということではない。 来月3日で43歳になるもの…
-
ブルペンで制球がバラつく松坂大輔を見てむしろ安心した
先日、沖縄の中日キャンプで松坂大輔(37)を見てきた。 調整順調との評判は聞いていたが、ブルペンでの投球練習はストレートが高めに抜け、かと思えば、外角低めにひっかける。制球がバラつき、暴れて…
-
投手や監督を錯覚させる キャンプのブルペンには落とし穴
監督や投手コーチを務めているとき、キャンプでなかなか調子の上がってこない投手に、私はよく「室内練習場で投げてきなさい」と指示を出した。1球投げては首をかしげているような選手に、これが効果的だった。 …
-
“地獄のキャンプ”は無意味 練習時間自慢は高校野球までに
プロ野球のキャンプが始まった。毎度のことだが、この時期になると、スポーツ紙には「地獄のキャンプ」だとか、「8時間の猛練習」などの文字が躍る。例えば、最下位からの浮上を目指すヤクルトは、早出から居残り…
-
上原浩治はまだまだメジャーで使える 球速がないからいい
メジャー球団のGMはどこに目をつけているのか。イチロー(44)や上原浩治(42)の今季のメジャー契約交渉が難航しているとの報道を見るにつけ、そう思わずにはいられない。メジャーが年齢に対してシビアな評…
-
仲間と合同が主流の今でも 孤独な自主トレには効用がある
ちょうど1年前、巨人の菅野智之(28)がハワイで行う恒例の自主トレを見た。たまたま同時期に現地に滞在していたため連絡を取ると、「3勤1休でやっていますから、ぜひ、見にきてください」との返事。巨人の若…
-
直球を高めに 下手投げ“希少種”牧田が米国で通用する条件
大谷翔平のエンゼルス入りが決まったが、私には彼以上に興味を持っている日本人投手がいる。 牧田和久(33)だ。メジャー挑戦を目指し、西武にポスティングシステムの利用が認められた。アンダースロー…
-
いずれ野球界には「1番打者最強説」時代がやってくる
11月23日に横浜スタジアムで行われた、横浜OBによる「レジェンドマッチ」に参加した。 5回制の試合は、私が監督を仰せつかった「TEAM 1998」が3―2で勝利。同窓会的な雰囲気の強いエキ…
-
「リクエスト」導入でプロ野球の醍醐味が失われないか
くだらん、と思ってしまう。またメジャーの物真似か、という印象だ。 来季から日本のプロ野球に導入される、「リクエスト」制度のことである。判定に異議がある際に、監督が映像による検証を審判に要求で…
-
格の違いを見せること…プロの投手の意地が清宮を育てる
7球団が競合した末に日本ハムが交渉権を獲得した清宮幸太郎が、1年目から一軍で活躍できるかどうかは分からない。 プロで成功する条件をひとつだけ挙げるとするなら、私は「順応性」だと答えている。ど…
-
巨人打撃コーチ3人制に疑問 “船頭多くして”はマイナス大
ピント外れもいいところではないか。 10日に発表された来季の巨人一軍スタッフの陣容を見て、まずそう思った。メディアによれば、目玉は打撃コーチ3人制だとか。復帰した吉村打撃総合コーチ、留任した…
-
仮に清宮を預かるなら コーチには「指導禁止」と指示する
早実の清宮幸太郎くん(3年)がプロ入りを表明した。史上最多の高校通算111本塁打。スター性もあるこの超高校級スラッガーには、今秋ドラフトで10球団前後の1位指名が競合すると予想されている。仮に私が彼…
-
今季4度目の二軍落ち 阪神は藤浪をトレードに出すべき
藤浪晋太郎(23)がまた、二軍に落とされた。 12日の巨人戦で四回途中に4失点で降板。三回までは、長野のソロ本塁打を含む2安打1失点に抑えていたが、四回の先頭打者・坂本勇に死球を与えた直後に…
-
揺れる金本阪神「超変革」 数字での判断は“並”のやり方だ
先月29日、阪神のドラフト2位新人・小野泰己(23=富士大)がプロ初勝利を挙げた。金本監督は、今年一番かという笑みを浮かべていたが、そりゃそうだろう。 今季13度目の先発にして、ようやくつか…
-
球団に翻弄されて…阪神・藤浪に必要なのは“聞き流す力”
16日に阪神の右腕・藤浪晋太郎(23)が久々に一軍マウンドに上がった。5月26日以来の先発で、結果は五回途中に7安打3失点で降板。5四球にあわや危険球という2死球もあって、球場を騒然とさせた。 …
-
トレードはもっと頻繁にもっと大胆に 埋もれた原石に光を
24日にヤクルトの杉浦稔大(25)と日本ハムの屋宜照悟(28)の交換トレードがまとまった。 杉浦は13年のドラフト1位投手。しかも、現在は右肩を痛めてリハビリ中である。ファミリー球団といわれ…