権藤博氏が大谷に進言 強打者に「高め厳禁」の常識捨てろ
先日、アメリカに行ってエンゼルスの大谷翔平(23)に会ってきた。
開幕ローテ入りは決まったが、オープン戦では投打ともに結果が出なかった。私が渡米翌日に球場で見た現地16日のロッキーズ戦の投球も散々。2本の本塁打を浴び、7安打7失点で二回途中に降板させられるという、なんともまあ、派手なやられっぷりだった。
が、本人の表情は明るかった。投手としての調子が上がらないのはやはり、ボールとマウンドの違いが原因だろう。メジャー公認球は日本のそれに比べて滑りやすく、マウンドは傾斜がきつく硬い。球が手に馴染まず、踏み出す左足の踏ん張りが利かないから、制球が安定しない。特に変化球を思うように操れず、私が見た試合でも引っかけたり、抜けたり、叩きつけたりと苦労していた。
変化球が決まらなければ、ストレート一本狙いでいいのだから、相手打者はラクなものである。いくら、大谷が160キロ前後の快速球を持っていたところで、みえみえの真っすぐでは、パワー自慢の向こうの打者にはそうそう通用しない。