ダンカンの笑撃回顧録
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「あ~オレだ」談志師匠の突然の電話にうろたえる俺なのだ
談志師匠の弟子にさせていただき、過ごした若き日の出来事の一つ一つは現在振り返れば、俺の人生の宝物以外の何物でもない! つくづく思う62歳の冬なのだ。 じゃ、もう一度、あの頃に戻って師匠に付き…
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「でかしたア!!」談志師匠は植木泥棒の俺をホメてくれた
「おい! 談かん、庭の草が伸びてるなあ、おまえどーせ暇なんだから草むしりしてろ!!」 その日の昼すぎ、師匠にそう言いつけられた俺は相変わらず「う~ん、草刈りが上手にできたら面白い人間になれるっ…
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ひそかに狙っていた談志師匠のお嬢様からメールが届いた
えーっ!? 俺のこの連載を目にしてくださったらしくて、いきなり松岡ゆみこ(本名・弓子)さんから年末にメールが届いた~!! 松岡ゆみこさんてだれ? コラー、いまのたまわった者、頭が高~い!! おそれお…
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「大物になりたいならワルになれ」を金魚に教えられた俺
師匠の談志の海外出張落語会の最中に師匠宅で一人大宴会を催し、その結果、袴が畳めない大ピンチを迎えたが、弟弟子の志の輔が救世主となってくれて九死に一生を得、破門を免れた俺だったので、あの日を境にスッカ…
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弟弟子の立川志の輔に俺は一命を救われた
師匠の談志が海外の落語会に行き、日本にいないのをいいことに練馬の師匠宅の高級酒を勝手に飲むわ、一枚数百万円はすると思われる着物を重ね着して踊りまくるわ、鬼の居ぬ間にじゃないけど、ヒドイ弟子があったも…
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談志師匠宅で留守番中にあの暴走事件は起きてしまったのだ
しかし、夢にまで見た(?)談志の弟子になれたというのに、あの頃(23歳)の俺はどーして毎日イライラ……というかムシャクシャ……う~んモヤモヤとしていたのだろう……。 あの頃に戻って自分に問う…
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超テキトーな弟子だった俺は談志師匠にも口から出まかせ
連帯責任による破門に怯える志の輔が弟弟子として入門してきたことにより、それまでも超テキトーだった俺は、さらにテキトーに拍車が掛かり、現在で例えるなら「5Gのテキトー弟子」となっていくのであった。 …
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立川志の輔は最初から師匠に可愛がられた 俺とは大違い
話を40年近く巻き戻した練馬・武蔵関(最寄り駅)の立川談志宅へ移すのだ。 とにかくその日、志の輔がやって来たのだ!! といっても、初めから平成の名人立川志の輔でもなく、2015年、お国より紫…
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立川談志師匠の「お別れ会」で殿がポツリともらした一言
現在、61歳になる俺だが、時間は巻き戻せないものである! を痛感している……。なんであの若かりし頃に師匠である偉大なる立川談志ともっと真剣に向き合えなかったのであろうかと……。 今のこの気持…
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「雲黒斎」のせいで納骨拒否 死んでも生き続けた談志師匠
奇跡的に立川談志の弟子になった俺は談洲、談六の2人の兄さんと修業(?)の日々を送っていたのだが、今回は時間をそこから30年近くグイ~ンと飛び越えて、師匠との別れの日のことを述べようと思う……。 …
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師匠の家に弟子入りした俺を待っていた2人のオカマ兄さん
立川談志に弟子入りを許された40年近く前の俺は当時借りていた西新宿の木造ボロアパートから毎朝、師匠の住む武蔵関の家へと通う生活が始まった。それは毎日、掃除機をかけ、雑巾がけをして窓ガラスにハアハアと…
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弟子入りを請う俺に立川談志師匠が放った奇跡の言葉
奇跡は信じられないことが起こるから「奇跡」と呼ぶ。1982年9月13日の池袋の夜に俺に舞い降りた出来事こそは、その後40年近くも芸能界でメシを食っていることを考えたら、まさしく「奇跡」以外のなにもの…
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立川談志への弟子入り願う俺を凍らせた高信太郎さんの一言
1982年9月13日、その夜、池袋演芸場の高座で立川談志がイの一番に発した10代目金原亭馬生の訃報は満員の客席をざわめき立たせた……。談志の毒舌ぶりはお客さんの誰もが知っていたが、その口調、語りぶり…
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立川談志とダンカン誕生 すべては“池袋の夜”から始まった
クルクルクル~カラン、カラ~ン! ついに俺の人生ルーレットがその日に止まる時がやってきた。俺という人間、いや正しくは「ダンカン」という存在がこの世に誕生することとなる、あの1982年9月13日、38…
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わが家に巨匠カメラマン来たる…俺がやらかした大失策
「あの~文芸春秋さんから愛猫を撮って取材させていただきたいとおっしゃるんですが、どうしましょう?」とマネジャーから連絡が入る、ぶ、文芸春秋!! あの日本の文学誌を代表する……やるやるやりますやらせてい…
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“星一徹”な昭和の親父の記憶 電話番号売ってひと儲け企む
前回、1964年の東京五輪で父親にテレビの前に正座させられてマラソン金メダリスト、エチオピアの裸足の英雄アベベ選手を見させられた思い出を述べたが、今回はあの頃の、現在では考えられない昭和の親父の記憶…
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アベベは俺に「金持ちになると人は変わる」を教えてくれた
2020年東京オリンピック・パラリンピックは新型コロナウイルスの世界感染拡大により1年後に持ち越されることになりましたが……何があってもやってもらわにゃ困るのが芸能界なのです。 中止なんてこ…
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俺の息子が憧れの「2世タレント」になっちゃった
今回は、クルクル~カランと人生ルーレットは回さず現在! 2020年秋の話です。 俺もこの芸能界という世界に入って、かれこれ40年近くの年月を過ごしているのですが、その間ず~っと心密かに羨望の…
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食い放題の焼き肉で相撲取りに間違えられたグレート義太夫
クルクルクル~、カラ~ン!! 俺の人生ルーレットが止まったぞ~! えっ、なんだこの町は? 丁髷の大男がジャージー姿で八百屋で買い物してるぞ? あ、あそこに自転車に乗った大男の丁髷が! おっと銭湯に入…
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たけしさんの“涙の一曲”に軍団全員が嗚咽し…そしてコケた
前々回、スキー場のゲレンデでほぼスッポンポンの全裸に近い状態で、おまけにスキー客がごった返す中、公然と「全裸ラジオ体操」をやるたけし軍団のロケに触れましたが、さらに追加で述べると、ゲレンデに大音響で…