高齢者の正しいクスリとの付き合い方
-
手術を受ける時に注意すべき「サプリメント」がある
以前、血をサラサラにするクスリを取り上げた回で「手術前には休薬が必要になる」というお話をしました。今回は、手術を受ける際にクスリと同じく「中止したほうがいいサプリメント」について説明します。ただ、個…
-
「痛み止め」と「胃薬」がセットで処方されるのはなぜか
たくさんの種類がある痛み止めの中に、「非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)」と呼ばれるクスリがあります。成分名でいうとロキソプロフェンやジクロフェナク、セレコキシブなどが挙げられます。 …
-
「EBM=根拠に基づいた医療」によりクスリの使い方も標準化された
「EBM」とは、Evidence Based Medicine(エビデンス・ベースド・メディシン)の頭文字をとったもので、日本語にすると「根拠(証拠)に基づいた医療」となります。 かつての医療…
-
改めて「クスリ」とはなにかを考える…漢字の意味は?
記念すべき(?)第100回ということで、「そもそもクスリとは何なのか?」について少し考えてみたいと思います。 クスリを漢字で書くと「薬」で、「くさかんむり」と「らく」が組み合わされたものです…
-
「抗凝固薬」を使っている人は納豆やアロエを摂取できない
ある場所でできた二次血栓が移動して他の場所の血管を塞いでしまう病気を塞栓症といい、代表的なものが「肺塞栓」と「脳塞栓」になります。いずれも命に関わる重篤な病気なので、いかに予防するかが重要で、「抗凝…
-
「抗凝固薬」は二次血栓をできにくくするために使われる
血をサラサラにするクスリには「抗凝固薬」もあります。「抗血小板薬となにが違うの?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、これらはまったく別のクスリです。 血の塊のことを血栓と呼び、血栓は一次…
-
抗血小板薬を使っている人が「出血」で注意すべきポイント
血をサラサラにするクスリのうち、「抗血小板薬」を使用している場合の一番の注意点は、「出血した場合に血が止まりにくくなっている」ということです。使っている人の中には、もしかしたら「ケガをしないように注…
-
血をサラサラにする「抗血小板薬」はまず2種類併用が多い
読者の中には、血をサラサラにするクスリを使っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ただ、一言で「血をサラサラにするクスリ」といってもいくつか種類があり、それぞれに使い方や注意点が異なります。 …
-
“紅麹問題”の報道を見てイチ薬剤師が思うこと…異変があればすぐに相談
3月下旬ごろから、原料に紅麹を使ったサプリメントが原因として疑われている健康被害について多く報道されています。 自身の健康のために摂取しているサプリメントで起きた事例で、中には死亡に至ったケ…
-
「利尿薬」はタイプによって注意すべき副作用が異なってくる
「利尿薬」は体内の水のコントロールを手助けしてくれますが、クスリなので当然、注意すべき点があります。そして同じ利尿薬でも、「ナトリウム利尿」と「水利尿」では注意すべき点が少し異なってきます。 …
-
利尿薬が使われる高血圧・心不全・肝硬変には共通点がある
利尿薬が必要となるのは、「水がたまると困る」病態であるときです。 「血圧」が高い原因のひとつに、血液のボリュームが多いことが挙げられます。たとえば、塩分の取り過ぎで血液中のナトリウムが増えると…
-
「利尿薬」を飲むとどうしておしっこの量が増えるのか?
以前、降圧薬についてお話しした際に、おしっこを出すクスリ、「利尿薬」についても触れました。高齢者の中には、継続して利尿薬を服用している方もいらっしゃると思いますが、それがどうして処方されているか考え…
-
「塩」はクスリとしても使われている…内服するケースも
みなさんは「塩」と聞くと、料理の味付けを思い浮かべると思いますが、じつはクスリとしても使われています。正式には「塩化ナトリウム」といいます。普段、料理で用いられる塩も塩化ナトリウムが主な成分になりま…
-
剥がれてしまった「貼付薬」は再び貼り直さないほうがいい
クスリには「貼付薬」があります。湿布薬はもちろんですが、それ以外にも成分によっては気管支喘息、狭心症や心筋梗塞、認知症、パーキンソン病などの治療に用いられています。 高齢者の中にはこういった…
-
クスリに施されている「コーティング」にはちゃんと意味がある
高齢者の中には、複数種類のクスリを服用している方もいらっしゃるでしょう。改めてクスリを見ていただくと、表面がツルツルしていて光沢がある錠剤があると思います。そういった錠剤は「コーティング」されている…
-
最近よく見かける「配合錠」のメリットとデメリット
ここ10年くらいで「配合錠」というクスリをよく見かけるようになりました。高齢者の中には、すでに配合錠を服用・使用している方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。 配合錠とは、その名の通り複…
-
採血による厳格なモニタリング「TDM」が必要なクスリもある
クスリの効果や副作用を確認するときに用いられるもののひとつに「血中濃度」があります。少し専門的な言葉になりますが、これを「薬物血中濃度モニタリング」(Therapeutic Drug Monitor…
-
避難所ではなるべくトイレに行きたくないなら…利尿剤の中止も考慮する
これまでは大規模災害時のクスリの取り扱いについてお話ししてきました。大事なことなので再度お伝えすると、避難時に持って行く荷物には必ず「お薬手帳」を入れておいてください。これによって、大規模災害時であ…
-
大規模災害時は支援チームの医師が発行する「災害処方箋」によりその場でクスリが交付される
大規模災害などで病院の受診が困難な場合、特例で「病院を受診しなくても薬局でクスリを受け取る」ことができます。今回の能登半島地震でもこの特例が適用されています。 ただし、「お薬手帳」(もしくは…
-
多くの避難所で「クスリがなくなる…どうしたらいいのか」と質問を受けた
2024年1月1日16時10分、石川県能登地方でマグニチュード7.6の大きな地震が発生し、広い範囲で甚大な被害が生じました。能登地方に比べると軽微でしたが、私の居住地でも強い揺れの影響がありました。…