点滴が血管の外に漏れ出すと重篤な合併症を起こす危険がある
今年の夏も日本全国で猛暑が続いていますが、体調を崩されたりしていないでしょうか? こまめに水分、塩分を取って熱中症にならないように気をつけてください。
さて、熱中症もそうなのですが、治療のために点滴が必要になるケースがあります。今回は、もしも点滴中にこんなことがあったらすぐに医療スタッフに申し出てほしいことをお伝えします。
みなさんは、点滴が「漏れる」ことがあるのをご存じでしょうか。ここでの「漏れる」というのは、点滴のバッグからクスリが漏れ出ることではなく、本来は血管内に投与しなければならないクスリが血管外に漏れることを意味します。血管の外にクスリ、つまり液体が漏れ出るため、針を刺した周囲が腫れ、痛みを伴い、場合によっては発赤することもあります。
この時点で苦痛を伴うため、点滴を中止し、別の部位に針を刺し直したうえで引き続き投与する必要があります。点滴に用いられる輸液製剤だけが漏れた場合はそれほど問題にはなりませんが、そこに他のクスリが混ざっている場合には、そのクスリ次第でさらに注意、対処が必要になるケースがあります。