視聴率振るわず…乱立する刑事・警察ドラマに「限界説」浮上
連ドラは刑事・警察ものだらけの状況が続いているが、限界説が浮上している。今週、「相棒」をはじめとして刑事ものではトップを走るテレビ朝日・早河洋社長が定例会見で「得意の刑事ドラマが3本ともシングルのスタートだった」とコメント。視聴率が伸びていない状況を嘆いたのだ。
テレ朝系の3本は小沢征悦主演「TEAM」、小栗旬主演の「BORDER」、石塚英彦主演「刑事110キロ」。いずれも初回視聴率が9%台に終わった。
しかし、刑事ものは他局でも放送し、「ホワイト・ラボ」(TBS系)、「ビター・ブラッド」(フジテレビ系)、「MOZU」(TBS系)、「トクボウ」(日本テレビ系)、さらに事件もののくくりでは「SMOKING GUN」(フジ系)など合計5本もある。
視聴率でそこそこなのは3回平均が12%を超えている「MOZU」くらいで、あとはドングリの背比べのレベル。それもこれもネタが尽きた感が強く、どのドラマがどの局だったのか、わからない異様な状況だ。
「例えば、『TEAM』と伊原剛志『トクボウ』や北村一輝『ホワイト・ラボ』は演じているキャラクターが似ているように思える。警察組織に固執するあまり、業界話のような内容になり、毎度、同じ組織の権力争いを描いている点も目新しさがない一因になっている。完全に行き詰まった感がありますね」(放送関係者)
何とかのひとつ覚え、猫もしゃくしも――。制作マンのアイデアの枯渇は極まったようだ。