実写版ルパン三世 黒木メイサの「峰不二子」は大アリだった
実写化が明らかになってからというもの、「黒木メイサの峰不二子」は最大の懸念材料に挙げられていた。
いよいよ30日に一般公開を控えた小栗旬(31)主演の映画「ルパン三世」。誰もが知る不朽の名作アニメだけに何かと話題だが、その中でも黒木メイサ(26)が演じる実写版の不二子ちゃんには手厳しい意見が多い。
「貧乳なのに」「色気が足りない」という不安の声だけでなく、ネット上では「私だったらこの女優を選ぶ」といったまとめサイトまでできる白熱ぶりだ。そこに黒木の名前はなく、代わりに米倉涼子、吉瀬美智子、沢尻エリカ、仲里衣紗、長澤まさみといったセクシー女優として実績のある名前が並ぶほか、藤原紀香や杉本彩といった熟女まで……。後者の2人は、もはや小栗とのバランスを完全に無視したキャスティングだが、ルパンファンにとって永遠のヒロインへの並々ならぬこだわりは伝わってくる。
で、実際はどうなのか。一足先にマスコミ向けの試写を見た本紙記者の感想は、黒木の不二子ちゃんは「大あり」だ。
たしかに胸の谷間は物足りない。それでも、胸元を強調するドレス姿ではそれなりの凹凸がスクリーンにドーン。原作のバスト99・9センチに近づけるべく、シリコーン注入説や特撮説も飛び交ったが、おそらく、自前だろう。黒のライダースーツ姿はガッカリ感が否めないが、持ち前の足の長さでカバーする。いつもと違うお色気全開のセクシーメークもバッチリ。つかこうへいの舞台で鍛えられた女優だけに、アクションシーンでも見せ場をつくる。8キロも減量し役づくりに挑んだ主演の小栗旬と並んで、登場シーンやセリフが多いのも、製作サイドの自信の表れだろう。公開後、ブーイングが飛ぶとすれば、むしろ、コミカルすぎてあちこちから失笑が漏れていた綾野剛の石川五ェ門の方か。
上映時間は2時間13分。小栗の妻の山田優もスッチー役で登場し、夫の主演作に花を添えるが、黒木メイサの“貧乳”峰不二子はいい意味で期待を裏切るキャスティングといえるほどのハマリ役だ。