「沢尻ドラマ」を4カ月で再登板させるフジの危うい賭け
沢尻エリカ主演の連続ドラマ「ファースト・クラス」が10月に帰ってくる。今年4月クールのヒット作。土曜23時台の放送ながら、最終回に視聴率2ケタをマークした。続編は水曜22時に繰り上げられるという。
終了から4カ月後の続編はフジ史上最速。それだけ期待も大きいのだろうが、ドラマライターの堀江南氏は「どんなにおいしいカレーでも、毎晩食卓に並ぶとイヤになる。春ドラマの続きを秋にやるのは、いくら何でも早すぎる。それだけフジにはコンテンツがないということでしょう」とバッサリだ。
舞台設定も難しい。オンナがオンナを値踏みし、イジメや嫌がらせで蹴落としていくドロドロの醜い世界を描いた本作。沢尻は、壮絶なイジメに耐えながら頑張る、けなげなインターン編集者を演じた。続編では、新進気鋭のデザイナーに転身しているそうだが……。
「この作品が当たったのは、すっかりヒールが板についた沢尻が、いじめられる役だったから。視聴者は、それなら見てやろうと思ったのです。そして、周囲を固めた意地の悪いオンナたちを見て、『あれは○○だ』『あいつは××そっくり』と知り合いに当てはめて喜んでいた。続編は、すでにポジションを得た沢尻を見せられることになりそうだから、『悪役なのにやられている』とならない。野心マンマンのオンナたちの世界を見せつけられるのも飽きている。フジはワラをもつかむ思いでしょうが、始まる前から不安いっぱいですね」(堀江南氏)
本作で8年ぶりの地上波連ドラ主演を果たし、“女王復活”といわれた沢尻。結局、フジと心中か。