映画「ゴジラ」7本で“中の人”を…俳優・薩摩剣八郎さんは今
「ただ、日本でこれからホンモノのゴジラ映画を見ることができるかというと、どうだろう。84年から95年まで7本のゴジラ映画に出演したけど、“ゴジラの死を暗示させる”といわれた95年の『ゴジラ対デストロイア』の撮影後、オレはゴジラが死んだら、ゴジラに関するすべてのものが死に絶えてしまう、と叫んだ。その後のゴジラ映画を見ると、ゴジラを取り巻く怪獣ばかり増えちゃって、ゴジラはそっちのけ。これじゃあなあ」
■「プルサガリ」で金日成に招かれ北朝鮮に2か月滞在
薩摩さんは日活専属俳優を経て、三船プロへ。今は俳優としては開店休業の状態らしい。
「正直、どこからも声がかからない、ハハハ。で、今の唯一の仕事といえば、薩摩示現流を20人の門下生に教えることだね。ゴジラの着ぐるみに入る精神的重圧を吹き飛ばそうと始めた剣術が、いつの間にか本業になってしまった。もっとも、示現流の宗家のルールが厳しくなり、現在は示現流とは名乗ってない。示現流の流れをくむ中馬剛心流を名乗ってる。以前は近くの野川の河川敷で稽古をやってたんだけど、国土交通省に立ち退きを迫られ、今は甲州街道脇、八幡神社の境内の一角を借りてやってる」