「官兵衛」で家康役 寺尾聰の“右目”なぜ閉じているのか?
■ポスター撮影時にも「右目」エピソードが
実はその答えが、NHKの「軍師官兵衛」公式サイトで明かされている。寺尾がインタビューで自らこう語っているのだ。
<ぼくは自分のなかで、家康には表に見せる顔と、自分のなかにある裏の顔があると思っていて、それを自分で絶えず意識するために今回は、裏の顔の象徴として右目を少し閉じて、何か企んでいるように見せたいと思いました>
寺尾は今回の役を引き受けるに当たり、<“タヌキの皮をかぶったオオカミ”として家康を演じたい>と提案。<セリフをしゃべることで家康を表現するのはなるべく避けたい。あまりセリフをしゃべりたくない>とプロデューサーに注文したという。
半分閉じた“右目”は、寺尾が描く家康のイメージを具現化した姿だったわけだ。寺尾はまた、岡田ら共演者とポスター撮影をした際の、こんなエピソードも明かしている。
<カメラマンがぼくに「シャッターのタイミングが悪くてすみません」と謝るんです。何度シャッターを切ってもぼくの右目が閉じかかっているから。「いや、そうじゃなくて、わざとこうしているんだよ」って>
次回予告では、寺尾が右目のまぶたをこすり、ゆっくりと開眼するシーンが映し出されていた。ぜひ、寺尾の演技を刮目(かつもく)して見たい。