いまや名脇役 ムロツヨシの転機呼んだ大御所への“売り込み”
「ずっとドッキリだと思っていました」――。7日、深田恭子(32)と共に「ケロッグ 飲む朝食フルーツグラノラ」の新CM発表会に登場した俳優のムロツヨシ(39)。
「私事ですが、役者を目指して20年、初めてのCMでございます!」と興奮気味に語ると、「(撮影で)深田さんが来てもソックリさんかと思ったし、きょうもクライアントさんの偉い人が挨拶に来ても『役者さんじゃないだろうか』と思った」と言って会場を沸かせていた。
この日の会見のように、ひょうひょうとしながらもコミカルな姿が印象的なムロだが、生い立ちは複雑だ。3歳のときに両親が離婚。中学生のときには父親が新しい母と異母兄弟を連れてムロと祖父母の暮らすアパートの隣室に住み始めるという境遇で育つも、「面白い家だなと客観的に見られる自分もいる」とも。
その後は1浪ながら東京理科大学理学部数学科に合格したものの、入学してわずか1カ月で退学。俳優養成所卒業後も事務所に所属できず、フリーで自らが脚本・演出も手掛ける劇団を立ち上げたが鳴かず飛ばず。完全に行き詰まった25歳のころ、バイトをやめて1年間で8本の舞台に出演すると、そのうちの2本を「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督(49)が見ていたことで転機が訪れた。