ジム練習生150人 “修斗のカリスマ”佐藤ルミナさんの引退後
05年3月には環太平洋ライト級王座を獲得。しかし、ウエルター級とライト級で4度挑んだ世界タイトルには手が届かなかった。
「一番印象に残る試合は99年5月の宇野薫選手との世界王座決定戦です。試合前、自分は当然勝つものとテングになってたんですね。ボクのスポンサーになってくれた格闘技ブランドのメーカーも『世界チャンピオン』などとプリントした、ボクの名前入りの販売用のTシャツを何百枚も作ってくれていました。ところが、強烈な絞め技を食らってギブアップ。申し訳ないことにTシャツは売り物にならず、スポンサー関係者がパジャマ代わりに使っていたようです。今では笑い話です」
06年ごろからはヒザや股関節の故障に悩まされ、結果、成績も低下し、12年12月、所英男に敗れた試合を最後にリングから遠ざかり、去年5月、正式に引退した。
小田原市内に夫人(36)と一人息子(7)の3人暮らしだ。
「修斗は日本で生まれた総合格闘技の老舗で、一時期は人気を得ました。でも、今では人気に陰りが見えている。ボクはアマチュア修斗委員会の委員長も務めていますが、修斗をもう一度盛り上げ、メジャー競技にするためにもアマチュアの組織をしっかり確立しなければなりません。それが、ボクが今、何よりも目指していることです」