官兵衛超えなるか 「真田丸」ゆかりの地がはじく経済効果
第4話の視聴率が17%台までダウン。早くも客離れが心配されていたNHK大河ドラマ「真田丸」(三谷幸喜脚本)だったが、5話(7日放送)の平均視聴率は19.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と前回より1.2ポイント増となり、ふたたび上昇気流に乗った。
主人公真田信繁を演じる堺雅人(42)以上に、際立った存在感を見せる真田家当主(昌幸)役の草刈正雄(63)がまだまだ盛り上げてくれそうな予感だが、そんな真田丸ブームを千載一遇のチャンスとばかりに全国各地にある「真田家ゆかりの地」は観光客の誘致に燃えている。
今まさに物語の舞台となっている一族ゆかりの長野県上田市では大河ドラマ館を設置した。先月17日のオープンから今月8日までの累計入館者数は2万948人。1年間で50万人の入館者数を見込む中、「今時分の信州は寒さが厳しい。春の行楽シーズン前の閑散期の中で順調な出だしと考えています」(上田市政策企画部シティプロモーション推進室)。
最初から最後まで大苦戦を強いられた前作「花燃ゆ」は山口県防府市のドラマ館の1年間の入館者数が6万人(入館目標は30万人)。それと比べたら天地の差である。上田市はすでに「真田丸」関連の予算として12億円を計上し、うちドラマ館の設置や運営費等に3億4000万円の税金を投入。幸先のよいスタートにホッと胸をなでおろしていることだろう。