<第4回>蒼井優が語る山田組の厳しさ「もう呼ばれないかと」
山田洋次監督(84)の最新作「家族はつらいよ」(12日公開)で3作品目の“山田組”参加となった女優の蒼井優(30)。山田組の重鎮で本作でシートマンを務めた“名物記録係”鈴木敏夫氏(69)と語る知られざる舞台裏とは――。
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鈴木 優ちゃんにとって山田組は「おとうと」(10年)、「東京家族」(13年)に続く3作目だよね。
蒼井 はい。前2作品とは違ってスタートは気がいくぶん楽でした。共演者やスタッフの方々と出来上がっている距離感があり、迷った時は敏夫さんのところに駆け込めばいいっていう安堵感。
鈴木 いわば、山田学校の駆け込み寺ってところかな。
蒼井 山田さんって急にオッケーが出なくなる瞬間がある。「なんか違うんだよなあ」っておっしゃって。
鈴木 そうそう。役者さんたちにとっては突然襲われるアリ地獄みたいな。でも、優ちゃんは優秀だからアリ地獄にはまった経験ないでしょう?