食リポ、短パン…勝俣州和が語る「生き残り30年」の極意
「だから、楽しい。新しい現場は行くたびに新鮮だし、感じることがたくさんありますから。僕は事前にコメントを用意しないんですよ。用意したコメントに湯気は立たないから。それに覚えたセリフはMCが構えるミットに入る120キロの直球にすぎないわけで、だったら、150キロの剛球を投げたい。外角で物凄い外れるけれど、バックネットにガッシャーンって突き刺さるような。下手でも本気で投げている人間のほうがいいっていうのが僕のスタンスです。メチャクチャな時もいっぱいあります。それを編集でうまくつないでいただいているっていう。あ、スタッフの方々に助けられているっていうのも生き残りの要素のひとつかも(苦笑い)」
■短パンのきっかけはTDLのショー
大学では国文学を専攻し、将来は国語の先生を目指していたという勝俣。30年近く芸能界を生き抜く中では引退のピンチもあった。
引退の第一の山は、アイドルグループを解散した2001年に訪れたという。
「突然ド暇になりました(苦笑い)。やることがないもんだから、ラーメンブームに乗っかって一日3軒ぐらいまわり始めたんです。小学生の頃から本が好きで夏休みの課題で100冊分の読書感想文を書いちゃうような子どもだったんですが、文章を書くのも好き。せっかくだから食べ歩きするたびに店のデータ、味の感想、店主の雰囲気などを書き留めてみた。もちろん、誰かに見せるわけでもなく。それがどんどんたまっていって、ある日、現場で“実はラーメン日記をつけているんです”と明かしたら、面白がっていただいて……。それが今日に至る食リポやグルメ本の執筆、食にまつわる仕事の始まりです」