「火花」出演 門脇麦が共感したヒロインの“複雑な乙女心”
昨年、お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(35)の小説「火花」が処女作ながら芥川賞を受賞。251万部を超える大ベストセラーとなった「火花」はドラマ化され、6月3日から「NETFLIX」で190カ国同時配信を開始する。
主人公の売れない芸人・徳永(林遣都)は事務所の違う先輩芸人・神谷(波岡一喜)に惚れて弟子入り。神谷と同棲し、神谷を経済的にも精神的にも支える女性・真樹役を務めたのが門脇麦(23)だ。原作同様、ドラマでも「女神」のような存在として描かれた真樹を演じた門脇に話を聞いた。
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原作の「火花」を読んだときは、丁寧に丁寧に2人の気持ちを描いていて、匂いまで漂ってくるような、1カ所をつついたら壊れてしまいそうなくらい脆くて繊細でビビッドな作品だと思いました。本は好きで「火花」も読みたかったんですけど、あまのじゃくなので話題になっているものに手を出すのが悔しく、ほとぼりが冷めてから読んでみよう、と思っていたらオファーをいただいたので読みました。
真樹は男性から見た理想の女性像。(徳永や神谷にとって)「幸せで美しい、いい思い出」の象徴にならなくてはいけないんだと思って演じました。「実は風俗で働いている」という設定もあるけど、非常に美しいものとして描かれていたので、自分に(オファーが)来たのが意外でした。原作のイメージだと、衣装も白いニットにピンクのゆるいスカートでふんわりとした女性らしいイメージのものかと思っていたら、(衣装が)ヒョウ柄! 意外すぎて「違うと思います」とも言えずポカーンとしてしまったけど、あの衣装であの雰囲気というのがバランスとしていいんだろうなと。